平瀬真由美がめいの竹田麗央の米ツアー入りに辛口エール「イチからやり直す気持ちで」
◇日米女子ツアー共催◇TOTOジャパンクラシック 最終日(3日)◇瀬田GC 北コース (滋賀)◇6616yd(パー72)◇晴れ(観衆5376人) 【画像】6ホールに及ぶ死闘。暗闇の中で優勝カップを掲げた 平瀬真由美がめいの竹田麗央の米ツアーシード獲得を祝福した。すでにエントリー済みだった12月の最終予選会(アラバマ州マグノリアグローブGC)受験を回避して2026年末までの出場権を獲得。「彼女が一番獲りたいタイトルだったと思います。QTに行かなくていい。実現するなんて本当に幸運と言いますか。実力もありますけど、ツイているなという感じはしました」と身内の勝利を謙遜しながら喜んだ。 かつて米ツアーに身を置いた平瀬はルーキーイヤーの1996年に本大会で優勝。竹田が中学生だった数年前、両ツアーを兼ねるこの試合の観戦を勧めたこともあった。「やっぱり日本国内とアメリカではだいぶ差があるところがあります。向こうの方が、層が厚いですからね。(米ツアーの選手のクラブが)ちゃんと上から入るところなんかを観てほしかった」。芝種の違いから、欧米のゴルフ場では日本のコースよりも、球が芝の上で沈みやすい。海外選手のクラブヘッドが鋭角に入るインパクトなどを目に焼き付けてほしかった。 9月の「ソニー日本女子プロゴルフ選手権」でシーズン6勝目(今大会で通算8勝)を挙げた際、平瀬は米ツアー挑戦のタイミングについて姉の哲子さん(竹田の母)と話し合ったという。公式戦優勝で長期シード(3年)を獲得。さらに「日本女子オープン」も制して、10月初旬の最終予選会エントリーに繋がった。 平瀬はめいの技術面について「100yd以内(のショット)はうまくなったなと思います。(ロングショットは)自信を持って打っているのでやっぱり曲がらないですよね」と評した。21歳にしてすでに8勝。国内ツアーの年間女王戴冠が間近に迫る活躍を見せながら、新天地となる米ツアーは一筋縄ではいかないという。「世界の人たちがみんな集まっているツアーですから。そんなに簡単には通用しないと思います」 平瀬はこの日のように国内ツアーのテレビ解説を務めるほか、米女子ツアーを中継するCS放送(WOWOW)でもコメンテーターとして選手たちの戦いぶりを日々眺めている。竹田がメジャー初出場にして9位に入った6月「全米女子オープン」も「たまたま」と厳しい。 「(今の実力で)通用する、通用しないではなくて、イチからやり直すくらいのつもりでやってほしい。日本ツアーでは姉と一緒に車で転戦しながら、少しずつ自分の地位を良くしていって、優勝に繋げていった。あまり行ったり来たり(日米の往復)はしない方が良いかな。日本のギャラリーが恋しいと感じることもあるかもしれませんが、武者修行みたいな気持ちでトライしてほしい」とツアーの後輩にエールを送った。(滋賀県大津市/桂川洋一)