竹田麗央がプレーオフを制して今季8勝目 来季から2年間の米ツアーシードを獲得/米女子ゴルフ
TOTOジャパンクラシック最終日(3日、滋賀・瀬田GC北C=6616ヤード、パー72)日米両ツアーを兼ねた大会。4位で出た竹田麗央(21)=ヤマエグループHD=が1イーグル、5バーディー、2ボギーの67で回り、通算15アンダーで並んだマリナ・アレックス(34)=米国=とのプレーオフを6ホール目のバーディーで制して優勝した。来季から2年間の米ツアーのシードを獲得した。今季8勝目を挙げて初の年間女王にも大きく前進した。 夢の舞台へと続く道のりは長く険しかった。決着がついたのは、日没が迫って薄暗くなったプレーオフ6ホール目。米ツアー通算2勝のアレックスとの死闘を制した瞬間、竹田の将来が開けた。 「やっと終わったと思った。来年から米ツアーでプレーできると思うとワクワクする。すごく楽しみです」 首位と3打差で出た最終日。後半の15番を終えた時点で差は縮まっていなかったが、持ち前の飛距離を武器に、驚異の追い上げを見せた。16番(パー5)は残り240ヤードからの第2打をピン手前3メートルに2オンしてイーグル。1打差で向かった最終18番(パー5)は、残り250ヤードからの第2打をピンから17メートルに乗せ、2パットで沈めてバーディー。プレーオフに持ち込んだ。 プロになって初のプレーオフで、相手は米ツアー2勝の実力者。優勝を決めるチャンスでパットが入らない我慢の展開が続いたが、「集中力を切らさずに回ろうと思っていた」。迎えた6ホール目。1・2メートルのバーディーパットを沈めて約2時間に及んだ一騎打ちを制すると、両手を天に突き上げた。 この優勝で来季から2年間の米ツアー出場権を獲得。出場予定だった12月の最終予選会を前に〝一発合格〟し、「最終予選会が免除になってうれしい」と満面の笑みを浮かべた。1996年大会覇者で、米ツアーに参戦した経験を持つ叔母の平瀬真由美はこの日、テレビ中継の解説で来場。愛情と期待を込め、「武者修行のように、一からやり直すくらいの気持ちで米ツアーに挑んでほしい」と辛口なエールで背中を押した。 今季の国内ツアーは残り3試合。年間女王を決めるメルセデスランキングは現在首位を独走している。この日の勝利でさらにポイントを積み上げ、最速では次週の「伊藤園レディス」で戴冠が決まる。