【高校サッカー選手権】静岡学園の浮上のきっかけは「県制覇と夏の全国の経験が大きい」
11月16日、第103回全国高校サッカー選手権静岡予選2次予選・決勝が小笠山総合運動公園エコパスタジアムで行われ、静岡学園が浜松開誠館に2-0で勝利し、2年連続15回目の選手権出場を決めた。 【フォトギャラリー】 浜松開誠館 vs 静岡学園 所属する高円宮杯U-18サッカーリーグ2024プレミアリーグWESTで開幕から5連敗と波に乗れず、不調が続いた静岡学園。しかし、その後苦しみながらも第103回全国高校サッカー選手権静岡予選では決勝で藤枝東に逆転勝ちを収め、夏の全国切符を獲得した。 チームの浮上のきっかけを川口修監督は「やっぱり優勝なんですよ。優勝して福島の全国大会(インターハイ)で、うちはベスト8で負けちゃったんですが、4試合、経験積んだことで、その後、選手たちの基準が変わりました。県で勝ったことで全国で経験を積めて。今年のチームはその経験がやっぱりすごく大きかったです」と説明した。 インターハイ後に再開されたプレミアリーグWEST。夏の全国大会での経験を経て、自分たち主導でサッカーができるようになった静岡学園の試合内容は改善され、チームは大きく成長した。 そして経験とともにチームの成長には欠かせないのが競争だ。強者揃いの静岡学園ゆえに競争は激しい。今大会、得点王を獲ったFW乾皓洋のようにボランチからフォワードへのコンバートからプリンスリーグ東海で結果を残し、レギュラーを獲得、一気に華開いた選手も現れた。 「うちはもう競争させるんで。やっぱり練習のところから基準が高くないとメンバーにも入れないし、試合にも絡めない。そういうところの競争があって、総体で決勝に出ていた子が今は出てないっていうのも何人かいますし。まだまだこのチームは成熟度が足りないと思っていて、怪我してるキャプテンの野田(裕人)や今回メンバーから外れた鵜澤(浬)もいますし。今日、大学入試の加藤(佑基)もいないし、プリンスリーグで結果を出してる佐々木(雄基)もいる。こういう子たちが帰ってきて、チームを作って、チームの成熟度を上げていく必要がある。今回、彼らの代わりに出た子たちが経験を積んでチームの層が厚くなったので、もっとこれから成熟度を上げて、より攻撃的なサッカーをやりたい」(川口監督) 80分間、難敵・浜松開誠館に対し、抜群の上手さと力強さを見せた静岡学園。さらなる磨きをかけ、どう進化を遂げていくのか。選手権が楽しみでならない。 (文=西山和広)