大阪ブルテオンでの大胆なリブランディングやアジア戦略、さらには夢のスポーツバーまで パナソニック スポーツ久保田剛社長にインタビュー!
バレーボール男子チーム・大阪ブルテオンは今年6月、長年親しまれてきた「パナソニック パンサーズ」から「大阪ブルテオン」にチーム名変更を発表した。同時に、エンブレムや理念を刷新するなどリブランディングを行った。以前のものからガラリと変える思い切った取り組みを陣頭指揮したのが、大阪ブルテオンを運営するパナソニック スポーツの久保田剛社長だ。10月に迫った新たなバレーボールリーグ・SVリーグの開幕に向け、大阪ブルテオンをどう発信し、そして発展させていくのか、見据える将来とは何か、久保田社長に話を伺った。
新チーム名「大阪ブルテオン」はあっという間に浸透
チーム名が「大阪ブルテオン」と新しくなって2カ月が過ぎた。チーム名やシンプルでスタイリッシュなチームロゴなど、パナソニック パンサーズ時代からのファンの間でも、すっかり浸透しているように見える。久保田社長も実感しているという。 「SNSを見ていると、『違和感ある…』みたいな反応はたまに見かけますが、『昔の方が呼びやすかった』とかはほとんどなくなってきている。むしろ、“ブルテ”と略していただいて当たり前のように語られており、すごく嬉しい。受け入れがとても早い。丁度オリンピックもあって、今新規のお客さんも増えてきているので、スッと入ってきているのかもしれない」 リブランディング直後の7月頃からもっと前面に大阪ブルテオンをアピールするのが理想だが、まだ大きく打ち出せてはいないという。 「例えば、『こうチーム名が変わりました!』と発表した翌日から、鉄道(使った宣伝とか)の広告やホームページが一気にブルテオンに変わるようなことはできていません。数日前(8月下旬)に、ようやく京阪電鉄の最寄り駅とかが変わり始めました。これは、多くの選手が日本代表に選ばれてVリーグ終了直後から代表活動に参加していることから、宣材写真でさえも撮りきれないという、当チームならではの状況があるからです。この辺り、ファンの方々は理解していただいていると感じます。9月頭からようやく撮影に取り掛かれています」 とはいえ、イベントやテレビ出演などはそれなりの件数をこなしている。パリ五輪の日本代表選手以外で、チーム活動に参加できる選手たちが、大阪ブルテオンのアピールをしている。9月1日にあった、バスケットボールBリーグ・大阪エヴェッサの新体制発表会では、パナソニック スポーツがエヴェッサと共創パートナーを締結していることもあって、エバデダン・ラリー選手と西川馨太郎選手が参加。SVリーグの試合の宣伝や、ブルテオンポーズを交えたショートコントで大爆笑を起こし、十分に大阪ブルテオンをアピールできていた。 リブランディングに対する前面打ち出しは、SVリーグの開幕前から本格化していくことになるだろうが、久保田社長は現在気に掛けているのは、まずチケッティング。 「認知を広げるのもありますが、まずリーグ開幕を前にして具体的にチケットを売らないといけない。そっちにも視線を向けなきゃいけないから、あまり焦らずにリブランディングへの取り組みをしようと思っている」