「ポルシェ乗りの皆さん、このカレラの新作だけは、英国車好きにゆずってあげて!」 ブリティッシュグリーンのドライバーズ・ウォッチ「タグ・ホイヤー カレラ クロノグラフ」
時計と愛車がお洒落にコーディネイトできる!
クルマ好きの心の琴線に触れるドライバーズ・ウォッチ10本をエンジン時計委員が推薦する。機能で選ぶか、それともデザインで選ぶか。さあ、春のドライブにどのモデルと出かける? 二本目の今回は、グリーンを纏った、今春登場のタグ・ホイヤーの最新鋭クロノグラフ、「カレラ クロノグラフ」だ。 【写真8枚】伝説のカーレースの名を冠した名作時計 緑のベゼルは必見の美しさ タグ・ホイヤー カレラ クロノグラフの詳細写真はこちら ◆「英国車乗りに捧ぐ“カレラ”」高木教雄 ポルシェ乗りの皆さん、このカレラの新作だけは、英国車好きにゆずってあげて! 同心円状のブラッシュ仕上げでメタリックなニュアンスを浮かべるグリーンダイアルの質感と色味は、ブリティッシュグリーンの車体にそっくりなのだから。特徴的なモノサブダイアルは、1960年代半ばに製作されたモデルからの引用。レトロな印象のダイアルは、外周にスロープを与えるなど造作にも凝っている。グリーンをまとう造形美は、ロータスやジャガーの旧車にも相通じ、時計と愛車とがお洒落にコーディネイトできそう。 ◆「1インダイアルのクロノグラフの原点」柴田充 モータースポーツの世界でその名を馳せるタグ・ホイヤーだが、マリンスポーツにおいても歴史は長く、ソルナールやスキッパーといった名作を生み出した。潔い1インダイアルのクロノグラフはそれを想起させるが、1968年に登場したマニアックな「DATO」をリバイバルしたものだ。グリーンの文字盤は60年代までレーシングカーを彩った英国のナショナルカラーを再現し、クロノグラフの原点ともいえるシンプルなレイアウトにも馴染む。あとは30分積算計をどのように使いこなすか。楽しみは広がる。 ◆「裏話で盛り上がる」菅原茂 この「カレラ」ちょっとヘンです。クロノグラフなのにそんなふうには見えないし、ダイアルにもイレギュラー感が。実は知る人ぞ知る60年代の希少モデルを現代的に再解釈したモデルなのだ。日付表示を追加した「カレラ」は日付が最初は12時位置に置かれたが、これだとクロノグラフ針の帰零位置と重なって見づらい(当然だ)とのことで、9時位置に変更したとブランドの公式本に書いてあった。そうなのかと思わず苦笑の裏話、ドライブの合間に「ねえ知ってる?」なんて物知り顔で披露したくなる。 ◆カレラ クロノグラフ 伝説のカーレースに根差す「タグ・ホイヤー カレラ」は、昨年の誕生60周年を機に、伝統と現代性とを融合した新らしいデザインによってコレクションをリニューアル。3時位置に30分積算計、9時位置に日付表示を配したユニークなダイアルを特徴とする最新モデルは、60年代後半にごく少数が作られた「DATO(ダート)」と呼ばれる希少モデルの再解釈だ。自動巻き。ステンレススティール、ケース直径39mm、100m防水。81万9500円。 ◆Another Choice/モナコ クロノグラフ 「カレラ」と双璧を成すタグ・ホイヤーのカーレース由来のレジェンドといえばこの角型ケースの「モナコ」。1970年代にスティーブ・マックイーンが映画で着用し、個人的にも愛用していたことで有名なクロノグラフだ。オリジナルを再現するヴィンテージスタイルのモデルは今なお作り続けられ、クルマ好きとクロノグラフ好きの間で人気が絶えない。自動巻き。チタン、ケースサイズ39mm、100m防水。134万7500円。 (ENGINE2024年4月号)
ENGINE編集部
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