『SPRING Party!』で見つけた素敵なシェビーバンのカスタムカー!アメ車のカスタムカルチャー「ストリートバン」の始まりはサーファーだった!?
ビッグ3がフルサイズバンをラインナップ! 全米で支持を集める
西海岸の若者たちの間でVWタイプIIがスマッシュヒットを飛ばしていることに気づいたビッグ3は、この市場をVWから奪おうと対抗馬となるモデルを相次いで市場に投入した。GMのシボレー・コルヴェア ・グルーンブライアー(1961~65年)、シボレー・スポーツバン(1964~70年)、フォードの初代エコノライン(1961~67年)、クライスラーのダッジA100(1964~70年)などがそれだ。 これらのバンはもともとビジネスユースを前提にしたモデルということもあり、新車価格がリーズナブルだったことに加え、中古車になるとさらに安く買うことができた。しかし、キャブオーバースタイルのボディはスペース効率に優れる反面、この頃から年々厳しさを増し始めた衝突安全基準に対応するには不利なカタチとなる。 さらにはキャブオーバースタイルの独特のドライビングポジションは、アメリカ人の好みにどうにも合わなかったらしく、西海岸以外の地域では大きな支持を集めるまでには至らなかった。 しかし、1970年代に入ると状況は一気に変わる。ビッグ3はキャブオーバーバンの後継として、ニ代目フォード・エコノラインやシボレーGシリーズ(シェビーバン)、初代ダッジ・ラム・バンなどのセミキャブオーバースタイルのフルサイズバンを相次いで登場させたのだ。 これらの車両は厳しくなった安全基準を満たすばかりでなく、より乗用車に近い運転感覚、より広い車内空間、静粛性や乗り心地の向上、パワフルなV型8気筒エンジンとの相性の良さなどの理由から登場とともに人気を博した。また、基本コンポーネンツをピックアップトラックから流用したことから、ビッグ3にとっては開発・製造コストを安く済ませられるメリットがあった。 市場とメーカーの利害が一致したこともあり、ビッグ3製のフルサイズバンは西海岸の市場をVWから奪うばかりか、アメリカ全土にバンを広く普及させることに成功し、ピックアップトラックとともにアメリカの商用車市場を長らく独占することになったのだ。
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