ハリウッドザコシショウが明かす、「電気グルーヴから受けた影響」と「芸人ファンコミュニティの功罪」
8月より「ハリウッドザコシショウのミニ単独ライブシリーズSEASON15 おまえいったなー↑ツアー」が5都市で開催される。昨年12月30日深夜には、自らテレビ神奈川の番組枠を買い取ってスポンサーとなった前代未聞の冠番組『提供ハリウッドザコシショウ』を放送した。テレビ、ラジオ、ライブ、YouTube。さまざまなメディアを横断しながら、唯一無二の笑いを生み出し続けるその姿に迫る。 【写真】ハリウッドザコシショウ、インタビュー&撮り下ろしショット 写真/大坪尚人 記事前編は「『宮迫さんは炎上するつもりじゃなかったのでは』ハリウッドザコシショウが『お笑い芸人の炎上』に思うこと」から。 ---------- ハリウッドザコシショウ 1974年2月生まれ。静岡県出身。 1992年大阪NSC11期生として入学。その後、吉本興業、ワタナベエンターテインメント、フリーを経て、2005年よりソニー・ミュージックアーティスツ所属。 『R-1ぐらんぷり2016』優勝。 ----------
テレビと同じことはしない
――ザコシショウさんの単独ライブは「ライブでしか見られない」という限定性や希少性を特に感じます。 テレビとまったく同じことをやってもあまり引きがないというか、ライブがめっちゃおもろいやん、ってなる方がやっぱりいいかな、と思っています。電気グルーヴが好きで、ライブをよく見に行っていました。電気グルーヴが好きな理由のうちの一つにライブの面白さがあって、CDとミックスが違うんです。同じ曲なのにこうも違うか、というような新しい発見が毎回あって、そういうことを自分もやりたいな、と思っています。 ――ライブを見に来るお客さんもその「1回限り」を楽しんでいて、観客席と舞台に一体感がありますよね。熱狂的なファンの方が多い印象があります。 2020年から『逆襲ザコシのチョゲチョゲPARK』というインターネットラジオ番組をはじめたんですが、熱狂的なファンの方が多いのはその影響の気がしています。ラジオリスナーのことを便所虫と呼んでいて、ラジオには後輩芸人をハリウッド軍団として出演させています。 その便所虫が監視カメラみたいに街でハリウッド軍団を見ているんです。それでラジオに「軍団員が街中でこんなことをしていたよ」というタレコミが送られてくるんです。ひとつのコミュニティが出来上がりつつあるな、と感じています。コミュニティが強くなることには、良い面と悪い面の両方があると思うんですけど……。