ハリウッドザコシショウが明かす、「電気グルーヴから受けた影響」と「芸人ファンコミュニティの功罪」
歓声を浴びる「ハリウッド軍団」
――悪い面というと……? ファンの一部が暴走してしまうことです。街でハリウッド軍団の芸人を見かけたら、僕がふだん後輩芸人たちをイジっているのを真似して「ネタ作ってないくせに出歩くな」とかそういうことを言うファンも一部にはいるんです。 でも一方で、軍団の後輩たちがそれほどまでに認知されるようになった、というのはやはりすごく良い面だと思います。前に、僕のライブに軍団メンバーを出したときには後輩目当てで来るお客さんもいるくらいで、登場したときは大歓声でした。ラジオに出る前はまったくの無名でうんともすんとも言われなかった芸人が、キャーなんて言われてちょっと照れていたんです。ムカつきます(笑)
芸人ラジオ特有のノリ
――お笑い芸人の方にとってのラジオはやはり、テレビとも違う独特な立ち位置にあるんですね。 ラジオはテレビほどカチッとしたくだりをやらなくてもいいんです。客層が違うから、ラジオで鉄板のノリをいざテレビでやると、いまいちウケないこともあります。ラジオのノリは全てルールを分かっている内輪のコミュニティの中でのノリなので、テレビではもう少し詳しくより分かりやすくイジらないといけないな、とそういうときは思います。 このまえラジオに1~2年ぶりにアメちゃん(AMEMIYA)が来てくれたんです。アメちゃんと会うといつもやるノリがあるんです。テレビでは絶対やらないけど、ラジオでやってみたら面白くて、腹を抱えて笑いました。だけど、やっぱりテレビだと見ている人がポカンとなると思うんです。 ――ラジオのノリはプライベートな内輪ノリに近いものがあって、それを楽しめる方がリスナーになっているんですね。 そうなんです。ラジオではそのノリをうまく作れるように心がけています。僕のラジオに出る芸人も、全員が全員そういうノリがあるわけじゃないんです。でも、ノリがあったほうが良いから、そういうときはラジオに出ることが決まったときから、LINEで変なメッセージを送ったりします。 1ヶ月間ぐらいずっとLINEを送り続けていると、「やめてくださいよ、なんなんすか」みたいになるからそこからいろいろイジっていきます。