なぜ他国選手のユニフォームを? パリ五輪の話題をユニクロに聞いた
閉幕から2週間が過ぎたパリオリンピック。海外開催のオリンピックでは歴代最多のメダルを獲得した日本選手団の活躍の余韻が列島に残る中、ある〝日本代表〟を、直撃した。話題の主役はスウェーデン代表。8月7日に行われた卓球の男子団体準決勝、日本がスウェーデンに2-3と大逆転負けを喫した試合で注目されたのが、そのウエアだった。左胸のロゴは日本発祥のブランド「UNIQLO」。なぜ日本代表ではなく、北欧の国のサポートをしているのか。そしてなぜ日本に提供をしないのか。パラリンピックの開幕を28日に控えるいま、同社に単刀直入に聞いてみた。
激戦の最中にSNSにあふれた声
早朝に劇的な展開の熱戦だった。 日本時間8日の未明。卓球台を挟んで向き合う日本とスウェーデンの選手たちが見る者に息をつかせぬ攻防を繰り広げていた。日本はダブルスとシングルスで2連勝し、決勝進出まであと1勝に迫っていた。 そこからスウェーデンがシングルスで2連勝と逆襲。最終決戦となった第5試合で張本智和が2―0と先行から、シェルベリが2-3と大逆転し、歓喜の円陣を組む勝者と、ぼうぜんと立ち尽くす敗者のコントラストが鮮烈な印象の終幕を迎えた。 試合時間は3時間半超の激闘。一喜一憂を画面越しに見続けたファンは寝られない夜を過ごしたが、選手のプレー以外にその視線をくぎ付けにしたのは、画面にたびたび映る、あるロゴだった。 スウェーデン代表の国旗を連想させる青系のユニホームの右胸には、赤字に白地の見慣れた四角いマーク。テレビカメラにズームされなくても、日本の街中でよく見かけるブランド名と分かる6文字が記されていた。 「UNIQLO」 SNSでは試合の序盤から「ユニクロなの?」「ちょっとうれしい」「販売しないの?」などの声が巻き起こった。中には、スウェーデン発祥のアパレルブランドに引っかけ「なぜH&Mの国が」という疑問まで。そこで、パリ大会が閉幕後にあらためてユニクロに質問を投げかけてみた。