東芝2015年第3四半期連結決算発表(全文1) 業績予想7100億円の赤字
14年度から悪化した営業損益についての概観分析など
9ページで営業損益が14年度から悪化した、いわゆる概観の分析を載せてございますんでご説明をさせていただきます。14年度第3四半期累計営業損益は2,018億円の黒字でございましたが、15年でS&S社を中心とした売価ダウン・構成差、こういったことで約380億円の悪化、NANDの減価償却費や原子力事業関係などによる固定費の増加、こういったことで480億円、加えまして規模差および不採算案件の引き当てなので、合計約2,100億円の悪化要素がありました。このうち減収による粗利益の減少が約1,300億円ほどあったと評価いたしております。 これは先ほど申し上げた円安影響を除いた実質減収、先ほど12%の減と申し上げましたが、金額換算で約5,500億円の売り上げ減に起因するものでございます。これに加えまして、社会インフラ関係の不採算案件の引き当ての増加、あるいは電子デバイス等の棚卸し評価減約800億円、構造改革費用約260億円、固定資産やのれんの評価減約1,200億円などの悪化要素がございまして、15年度9カ月累計の営業累計は2,295億円の赤字となりました。 資産評価減約1,200億円の主なものはそこに記載してございますが、セカンドクオーターでの東芝テック、海外POS事業ののれん、および無形固定資産の評価減、これが約700億円。サードクオーターで今般、送変電、配電事業の固定資産、ならびにのれんの評価減約480億円、これを織り込んだものです。 10ページをご覧ください。営業利益2,295億円に有価証券売却収入等で黒字になった営業外損益685億円、それから主に東芝テックが赤字になったことによる被支配持分帰属損益のプラス約200億円がありますが、繰延税金資産の取り崩しを中心とした税金費用が3,388億円となり、当期純損益は4,794億円と大きな赤字を計上するに至っております。 11ページは営業外損益の内訳と前年同期比較でございます。それから12ページは税金費用と被支配持分損益の前年同期比較、それから13ページはバランスシートの主な項目の3年間トレンドでございますので、時間の関係もございますんで、説明は省略させていただきます。 14ページですが、先ほどもご説明をさせていただきましたが、ネットの借入金と株主資本およびネットD/Eレシオ、株主資本比率のトレンドをグラフで示してございますが、一番右が2015年12月末の状況を示してございます。株主資本が約半減しているという影響で、ネットD/Eは232%、それから株主資本比率についても8.8%ということで、おのおの前年度に対し大幅に悪化をしているという状況でございます。 16ページですがこれは先ほどご説明をさせていただきましたんで、説明では省略をさせていただきます。 17ページをご覧ください。電力・社会インフラの状況でございます。上の棒グラフが売上高、下が営業損益でございますが、一番右の棒グラフ、これが15年度の9カ月累計値でございます。特に営業利益の棒グラフにグレーの吹き出しで、われわれが特記すべき内容だということをご参考のために記載をさせていただいてございます。右下のほうに1とか2の内容を書いてございますけれども、そういった具合に、2種類に特記事項の内容を分けてございます。2は固定資産やあるいはのれんの資産評価減と構造改革費用の合計で、われわれとしては広義の構造改革的内容というふうに理解してございます。 それから2につきましては低採算、あるいは不採算案件の追加引き当て、それから棚卸資産の評価減というふうなものです。以降、各セグメント別の資料にも可能な限り同様の注記をしてございますんで、ご参考にご覧ください。