東芝2015年第3四半期連結決算発表(全文1) 業績予想7100億円の赤字
ライフスタイルの営業利益668億円の赤字について
26ページはライフスタイルでございますが、営業利益が668億円と大きな赤字を計上いたしました。前年同期と比較いたしますと、特記事項も増加はしていますけれども、販売地域の絞り込みや為替の影響などによって、実質減益となってございます。27ページに事業別の内訳を付けてございますんで、あとでご覧いただければと思います。 2015年度の第3四半期実績のご説明は以上でございますけれども、引き続きまして2015年度の業績予想の修正についてご説明をさせていただきます。29ページでございます。黄色のハッチング部分が今回の修正をさせていただく数字でございます。その右に12月21日の公表値を、そしてその右に差異を記載させていただいてございますが、差異欄でご覧いただけますように、営業損益で全社として900億円悪化してございます。税引き前損益で1,000億円、当期純損益で1,600億円の下方修正をさせていただくことになってしまいました。この結果、当期純損益は7,100億円の赤字ということになりますが、1カ月で大きな修正となりましたことにつきましては深くおわびを申し上げます。 この当期純損益の悪化に加えて、1月に入って株価下落による年金負債調整勘定の悪化などを織り込みまして、株主資本は絶対値で1,500億円、株主資本比率は2.6%と、3月末でございますけれども、2.6%になるというふうに想定をしてございます。なお、この数字には、東芝メディカルシステムズ社の事業売却は含んでおりません。現在会社としては適切な金額と売却先、およびそのタイミングを検討しているところということでございます。 30ページでございますが、セグメント別の内訳をご覧いただきます。営業損益のみ申し上げますけれども、電力・社会インフラで前回見通しから550億円の悪化、850億円の赤字でございます。コミュニティ・ソリューションで50億円の悪化、350億円の赤字。電子デバイスで300億円の悪化、550億円の赤字、ライフスタイルで200億円の悪化、1,600億円の赤字ということでございます。 31ページご覧ください。前回の見通しから要素別に、あるいはセグメント別にどう変わったかということをなるべく分かりやすくまとめたつもりでございます。一番左に12月21日にご説明をさしあげた前年度比較、一番上に14年度営業損益、1,704億円がご覧いただけると思いますが、それが12月21日には3,400億円の赤字になるということで、こういった形で分析をお示しをいたしました。これに対して今回分析したものが右にございます。一番右に赤く囲っておるところが前回との差というふうにご理解いただければよろしいかと思います。右下にマイナス900億円という数字がご覧いただけます。これが営業損益の対前回の悪化の数字でございます。大別いたしますと、15年度の悪化でマイナス640億円、一番上のほうでございます。それから資産の評価減でマイナス80億円、構造改革などでマイナス180億円というふうな整理になろうかと思います。 15年度の悪化の640億円のセグメント別はそこに記載のとおりでございますけれども、具体的には個別ジョブ案件などのコストの増加、あるいは販売目的で所有していた棚卸し資産の廃却、評価減が主因となってございます。このサードクオーターの決算では、工事進行基準案件の審査をするために新設した、プロジェクト審査部による案件ごとのチェックを実施いたしました。それとともに決算プロセスにおいてはコーポレート部門による各カンパニーの会計処理のモニタリング、これをかなり深く厳しく実施をいたしまして、各会計処理を適切にモニタリングする体制、手続きを実施しました。また構造改革費用が180億円の追加が必要と見積もり直しましたけれども、パソコン関係の、特に海外現地法人の生産費用、あるいは在庫の処理費用の増加が見込まれることを織り込みました。 32ページは当期純利益が前回見通しからどう変化したのかを、要素別にまとめたものになります。右下に同様に、1,600億円のマイナスという数字がご覧いただけると思いますけれども、大別しますと先ほどの営業損益でのマイナス900億円、それから営業外損益でマイナス100億円、法人税等でマイナス600億円ということになってございます。 法人税等でのマイナス600億円は、今回見込みにおける業績の悪化、税引き前ベースで1,000億円悪化するということでございますけれども、これを受けまして、国内の東芝連結納税グループに関わる法人税見合いの繰延税金資産を年度末においてもこのまま、3Qと同様に取り崩し続けるということで、前回は業績見通しが1,000億円ほど良かったんで、会計基準上も600億円が取れるという可能性があったもので、この600億円を落とさないで見込みをしてございましたけれども、今回はやはり1,000億円落ちたということで、600億円の繰延税金資産をすくい上げることはほぼほぼ不可能だろうということで、悪化をさせていただきました。