「検察に裁判所が『忖度』したのでは」 「検察なめんな」約18時間の冤罪事件『恫喝』取り調べ映像 「文字起こしでわかるので48分間で足りる」とした高裁 最高裁が覆し逆転勝訴 国賠訴訟で証拠になるまで2年半 誰のために録画するのか【プレサンス元社長冤罪事件】
■誰のために「取り調べ録画」は存在するのか
今回のことで秋田弁護士は法改正が必要だと感じたと話す。 【秋田弁護士】「プライバシー等への調整は必要だが、今のように(刑事裁判以外での使用は)一律ダメだとして、(提出の)判断を検察官の裁量に委ね、国賠訴訟でさえ高裁は(検察に)忖度する。今回、非常に深刻な構造が表れたので、きちんと出るべきものはスムーズに出るような法改正が必要だと思っている」 ともあれ、法廷で問題部分の取り調べ映像が再生されることになった。 取り調べ映像はいったい誰のもので、そもそもなんのために録画されているのか。 取り調べ映像の提出範囲を巡って初めて最高裁の判断が示されたことを機に、根本に立ち戻った議論が必要であるように感じられる。 【関西テレビ司法キャップ・上田大輔】
<関西テレビ・上田大輔プロフィール>
弁護士資格を持つ記者。ドキュメンタリー番組として「裁かれる正義 検証・揺さぶられっ子症候群」(文化庁芸術祭優秀賞)、「引き裂かれる家族 検証・揺さぶられっ子症候群」(ギャラクシー賞入賞)、「逆転裁判官の真意」(地方の時代映像祭入賞)など。
関西テレビ