サイクルタイム20%短縮…ニデックマシン、粗加工機に新機種
ニデックマシンツール(滋賀県栗東市、二井谷春彦社長)は、歯車製造用粗加工機の新機種を発売した。主軸モーターの出力向上により、従来機種よりも高速・高能率な加工条件が可能となり、サイクルタイムを約20%短縮できる。消費税抜きの価格は3170万円。電気自動車(EV)やロボット分野で高まる歯車の高精度化と高生産性の需要に対応する。 発売した「ドライカットホブ盤GE―Bシリーズ」は、加工対象物(ワーク)のサイズ別に、最大径150ミリメートル、同200ミリメートル、同250ミリメートルの計3機種を用意した。 いずれも従来機に対してカッターとワークとの芯間距離は変えずに、主軸モーターの出力を22―47%高めた高出力主軸モーターを採用。歯車精度を維持しつつ、サイクルタイムを短縮する高速加工の条件が可能になり、高能率生産に貢献する。 また自社製切削工具の新たなコーティングと素材を組み合わせたホブカッターを使った加工では、切削速度が毎分350メートルを超える高速加工条件下で、工具摩耗量を抑えた量産加工を達成しており、より高い生産性も見込める。 オペレーターの入力ミスによる機械衝突を未然に防ぐ補正入力制限機能などを標準仕様で備えたほか、ソレノイドバルブ(電磁弁)など装備品の一部に省エネ対応品を採用した。