大阪府・吉村知事が定例会見10月7日(全文4完)任期はしっかり全うしたい
否決なら政治家として1つの結論を出す、とは?
デイリースポーツ:すいません、デイリースポーツ、【ヤギ 01:09:08】と申します。知事はこれまでも都構想について、住民投票に身分を絡めるべきではないという趣旨のことを繰り返しおっしゃっておられましたけれども、5日に出演されたインターネット番組、Abemaで、この結論、住民投票で否決されたら政治家として1つの結論を出すことになるだろうという趣旨のことをおっしゃっていましたけども、少しニュアンスが変わってきているのかどうなのか、お伺いしたいんですけども。 吉村:いや、僕の中でニュアンスが変わっているということは特にないです。この住民投票というのは、やはり信任投票にするべきじゃないと思ってますし、前回、橋下さんのときは否決されたら辞めるというのも全面的にぐっと出して、そして賛成と反対が大げんかをしながら住民投票を迎える、やるということにやっぱりなりました。反対派のほうも都構想そのものというよりは、ある意味、橋下の首を取ったろうということでものすごい加熱もしてましたし、賛成派のほうも、やっぱり橋下の首を守れということで、橋下さんの首を守ろうというので加熱もして、そしてお互い罵詈雑言の言い合いをしたりだとか、そういったことが出てきたのは事実であったと思うんです。 僕はそうじゃなくて、この制度というのは、僕は本当にこれは大阪にとって必要だと思ってるし、10年後、20年後、もっといったら50年後を考えたときに、大阪の未来にとってやっぱり府市の二重行政はもうやめて、新しい東京のような都区制度に、都制度に移行すべきだと思ってます。ですのでその都制度について賛成か反対か、できるだけ冷静な環境で、制度に賛成か反対かに投じていただきたいという思いがあります。僕は賛成の立場です。
本気でやればやるほどしんどい仕事
ですのであまり信任投票になるようなことは、身分を絡めた信任投票になるようなことはやめたほうがいいんじゃないかというふうに思ってます。なので、否決されたらどうとか、辞めるとかいうのは、僕自身は考えてはないです。ただ、これを目掛けて一生懸命、僕自身もやってきましたし、何か自分の政治家として、飯の種のために政治家をやろうとか家業にしてやろうとかっていう気持ちはさらさらないですから、政治家って本気でやればやるほど本当にしんどい仕事なんでね。みこしに乗るだけだったら簡単ですけど。 そういう意味で、本気で改革もこれまでやってきてますし、都構想というのが必要だと思ってやってきてますから、それが可決か否決か結論が出たときには、ちょっとそのときの自分に聞かないと分からないなというのが正直な心境です。そのときの自分がどういう心境になってるのか、今ではなかなか予測もできないですけど。いずれにしても自分の任期というのはしっかり全うしたいと思いますし、任期の満了前に自分が政治家としてどうするかというのは、別に誰に言われるでもなく、自分の人生ですから自分で判断をしていこうというふうには思います。 もし否決となれば、それはやっぱり思い切り目指してきたことが市民の皆さんによって否定されたという、これは事実、民主主義としての事実が出るのであればそれはやっぱり受け止めなきゃいけないし、可決されたとなればやっぱりそこは実行していきたいと、いくべきという思いにもなると思いますし。そこは出てみないとなかなかそのときの自分の心境は分からない部分はありますが、最後の進退については任期満了前に、まずは自分で考えるということだと思います。あとは、もし立候補するということになれば、その首を、首にするかどうかというのは有権者の皆さんが判断することだというふうに思います。 だから、特に否決されたらどうとかというのはインターネットのテレビでも言ったつもりではないんですけど、正直な僕の心境としてはそういうところはあります。