【毎日書評】人間関係に疲れてしまう人の特徴は?「人の目を気にしすぎる」「認められたい」
私たちは生きていく中で幾度となく選択の機会に出くわす。そしてそれが人生を左右する重要な選択であればあるほど慎重になる。 ここでの問題は、あまり考え過ぎると思考の落とし穴にはまってしまうということだ。必要以上に気をもみたくはないし、時間も無駄にしたくないけれど、一度始まったネガティブな思考は止まらない。 (中略)ネガティブな思考の沼に落ちた人たちは、最終的に「どうして自分はこうなんだろう?」と自らを卑下して、過度に自分を責めてしまうのだ。(「Prologue 後悔のない人生を送りたいなら」より) 『「大人」を解放する30歳からの心理学』(キム・ヘナム 著、渡辺麻土香 訳、CCCメディアハウス)の著者は、このように述べています。悩みを抱えた多くの患者に会ってきたという精神分析の専門医。 注目すべきは、自分と他者に対して否定的だった患者の多くが精神分析治療によって改善したという事実。「なぜ自分がすべてを否定的に捉えてしまうのか」についての原因を突き止めることにより、患者たちは真っ暗な洞窟から自力で抜け出すことに成功したというのです。 だから、もしあなたが一度ネガティブ思考に陥るとそちらへどんどん引きずられ、小さなことにも不安や悩みを募らせてしまうタイプなら、今後はそういう時、あなたの足首をつかんで離さないものが何なのか、何があなたをがんじがらめに縛りつけているのかをじっくり考えてみるといい。(「Prologue 後悔のない人生を送りたいなら」より) なぜならネガティブ思考に陥る根本的な原因を突き止め、それを取り除くことができれば、思考の落とし穴にはまることなく、いまより後悔の少ない人生を送れるようになるはずだから。 そんな考え方に基づく本書のChapter 1「気持ちの落ちこみをコントロールする思考法」のなかから、「人間関係に疲れてしまう人たちの特徴」という項目に注目してみたいと思います。