【酒屋と飲食店のおいしい関係】vol.3 宮大工造りのレトロモダン『飲み喰い道楽 男魚魚』で味わう「國権 特別純米酒 夢の香」の極意
川井さん:日本酒を探している時は、勉強も兼ねて佐藤さんと会話しながら、とにかく色んな日本酒を飲んでいました。佐藤さんは味わいだけでなく、蔵の背景や小ネタを話してくれるんです。蔵元のこだわりとか、仕込み水の話だったり、お米の話だったり、そういう話を聞くと買っちゃうんですよ笑。佐藤さんと話すと、そのお酒が美味しそうに思えます。そして聞いた話を今度はお店のお客さんに話をすると喜んでくれて。 佐藤さん:味は飲めばそれぞれ感想が持てますから。それよりもこんな環境に蔵があるとか、飲むシーンや合う温度帯、味わいの周辺にある情報を伝えた方が面白いと思うんです。知っている限りはそれを伝えたい。 川井さん:そういう流れで「國権 特別純米酒 夢の香」と出会ったんです。華やかな香りがあるものや、コクのある力強いもの、色んなタイプの日本酒を飲んだ結果、自分はやわらかで優しい、ずっと飲み続けられるようなお酒が好きなんだなって気づきました。それが「國権 特別純米酒 夢の香」だったんです。 佐藤さん:駿吾さんは料理人だから、食中を意識している人の考え方かもしれないです。お酒単体のインパクトって確かにあるんです。香りが華やかとかちょっと甘めだと、美味しい!って。第一印象が良いのはすごく大事なことなんですけど、おかわりして飲み続けられるか?というと必ずしもそういうわけでもない。お味噌汁みたいに、食べては飲んで食べては飲んでと飲み進められるお酒って真っ当だと思うんですよ。 まさに「國権 特別純米酒 夢の香」はそういうお酒ですよね。情報を追うと派手で勢いのあるお酒が目に入ってしまいますが、自分の好みやシーンに合わせて、このお酒が合うって辿り着いてもらったのは酒屋冥利に尽きるというか、お酒も嬉しいでしょう。僕の周りの酒飲みは、この酒を重宝している人が多いです。
「國権 特別純米酒 夢の香」の魅力を料理と共に知ってほしい
「『國権 特別純米酒 夢の香』の仕込み水は柔らかいので口当たりが良いです。高い温度帯にも耐えられるので食事の温度にも合わせてくれるお酒です。温かい料理なら温かいお酒がいいし、冷たい料理ならば常温でもいいですし。燗をつけるなら55℃。はじめに熱めにつけて、食事が進むにつれ温度が下がりながら味わいの変化を楽しめます」と佐藤さんが言うと、 「佐藤さんの言う通り最初のインパクトは控えめだけれど、『道楽まんじゅう』のお出汁と合わせて飲んでいただくと味わいが変わったり、また別な料理と合わせるとまた違った味わいを感じられて楽しいんですよね。そのことをお客様に伝えて、喜んでいただいた時に『よし!!』みたいな気分になります」と川井さん。 実食させていただきます。