在日米軍基地の戦闘機配備が変わる!「日米中空中決戦」徹底シミュレーション
「これは、米軍のプロパガンダに対するプロパガンダ返しではないか?と考えています。なぜなら、ステルス機の超音速巡航は、現在では意味が無いからです。 要は、大型のステルス機に超音速ミサイルが搭載されていればよいので、超音速で航行するためにエンジンへの負荷と膨大な燃料の消費を考えた際に、『中国はそこまでの開発をしました』と偉そうに言いたいだけなのでしょうね。米国から三沢、嘉手納への配備計画を出されたことを受けて、『俺たちの技術はここまでいったんだ』とね。 この返事としては、『エンジンの負荷を考えたらもったいない』とか、『有人戦闘機に何でそんな事するの?』となりますね」(杉山氏) 一方で、中国のタクラマカン砂漠に米国のF-22、F-35戦闘機の訓練用模型が並べてあり、ミサイルの着弾痕跡もあるらしい。このことはどう説明できるのだろう? 「こちらは半分がプロパガンダで、半分が本気です。というのも今時、きれいに並べて置いてある飛行機に対して、ミサイルで攻撃する訓練に必要があるのかよく分かりません。言うなれば、他国の衛星に見せる"ショー"ですよね。出せるカードが無かったんでしょうか。 ただ、半分が本気だというのは、パトリオットをいくら並べても全ての中国のミサイルは撃ち落とせないので、戦闘機を守り切れないから。巡航ミサイル系か、弾道ミサイルで上から落ちて来るのか。それらを落とすには対応が変わります。中国は何百発も同時に、いろいろなタイプのミサイルを混ぜて撃ち込んでくる。これらを完全に防ぎ切るというのは、まず難しいと思います」(杉山氏) もしそうならば、米空軍の嘉手納基地は危険だろう。 「弾道ミサイル、多弾頭弾道ミサイルなどの飽和攻撃によって、被害が出ることが予想されます。また、駐機中の各機を狙わなくても、滑走路や誘導路を破壊するだけも発進を止めることができます」(柿谷氏) そうなると、空自の戦闘機も飛べない。 「だからいまや、空自は戦闘機の分散配置をする形をとらないとなりません」(杉山氏) そもそもなぜ、米空軍は突然、戦闘機の更新計画をこのような形で発表したのだろうか。 「『台湾海峡を地獄絵図に』ということで始まったインド太平洋司令官の説明では、『有人機ではなく無人機でやる』という主旨でした。 その裏には『米海軍は退きながら攻める』という戦略が考えられますが、米海兵隊はそうではなく、島々に隠れ持久戦で戦おうとしている。米海兵隊は退かないとあえて言いました。 その一連の流れの中で、米空軍は更新計画を示したのです。日本は『これだけの長射程ミサイルでやります。日米同盟でやっていきましょう』と提示しました。それに対しての米空軍の答えが、この計画だと考えます」(杉山氏) この米空軍の答えを受けて、今後、空自はどうすべきだろうか?