韓国で話題の「ヒノック」日本上陸 「3年探し続けた」ヒノキへのこだわり
WWD:具体的には?
パク:自然を傷つけない方法として、済州(チェジュ)資源植物研究所と共に行う枝打ち(健康な木材育成のため余分な枝を切り落とすこと)作業の後に残ったヒノキのみを使用し、エキス抽出後に残った葉と茎は発酵した後、森の堆肥として活用している。また、チェジュ島は火山活動によってできた島のため、土壌は透水性と保水性に優れている。そこで育ったヒノキは香りが素晴らしく、夏に枝打ちしたヒノキはよりウッディーな香り、冬に枝打ちしたヒノキはシトラスの爽やかな香りなど、季節によって良さがある。
サステナビリティには
意図と美しさのバランスが大事
WWD:商品ラインアップは?
パク:衣類や寝具類、ベビー用品、ペット用品、車内などに使えるビーガン仕様の消臭スプレーや、人工香料や色素は使わず、天然のチェジュヒノキ成分のみを配合したハンドウォッシュ。人工香料不使用で、ベース成分にチェジュヒノキ水とヒノキオイルを配合したハンドバーム、1000時間熟成乾燥させて作った固形せっけんだ。韓国ではほかにも、スキンケア成分100%の低刺激弱酸性·中性洗濯洗剤やルームスプレーも販売している。
WWD:「ヒノック」はイブビーガン認証やプラスチックニュートラル認証を取得している。認証の重要性をどのように考えている?
パク:サステナビリティは、どのブランドも取り組むべき課題だ。プラスチックニュートラル認証はアメリカの認証で、韓国のブランドとして初めて取得した。脱プラスチックは重要だが、プラスチックを商品に一切使用しないのは難しく、現実的ではない。「ヒノック」では、スプレーボトルのトリガーにだけプラスチックを使用している。それ以外は再生樹脂(PCR)を使用しているほか、リフィルを用意して“詰め替えライフ”を提案するなど、過度なパッケージングの削減やプラスチックの責任ある使用に取り組んでいる。また、プラスチックを再生するための人件費はとても安く、それがリサイクルが進まない要因の1つでもある。私たちは、その課題についても向き合っているところだ。