トヨタとNTTが会見 スマートシティー構想で提携(全文2)業務提携はかなり長期になる
まさに時が来た
豊田:2年前、私がトヨタを自動車をつくる会社からモビリティカンパニーに変革をしていくということをCESの場で申し上げたんですが、それを今、やっと解説できるときが来たなと思うんですが、私ども自動車会社の場合は人と物を運ぶのが役割でしたし、それだからこそ自動車というものを、誰の手にも届くようにやってきたんですけど、これが多様化の世の中になり、どんな人にも移動の自由だとか、Moveという、移動を英語でやりますと、もう1つ感動するという言葉が、意味があるんですね。それで感動するためには走る、曲がる、止まるにつながる、いわば情報を運ぶということが大変重要になってきたんだというふうに思っております。 そんなことから、社会システムに組み込まれた、車を上手に活用できるのがNTT。NTTはインフラ、セキュリティ、医療を支える情報基盤。社会を支える根幹を持っておられますので、私どものWoven Cityとともに、まさにいろいろやってきた結果、今まさにこのときに時が来たというふうにわれわれは考えております。
この業務提携はかなり長期のものになる
澤田:それで2つ目の質問に関係していくんですが、これは、この業務提携というのは、かなり長期のものになると思っています。それは両社でつくり出していく基盤。スマートシティプラットフォームというものを世界の中に提供していく。それは実はソフトウエアなんですが、ハードウエアとも連結していくわけなんですね。そうするとハードウエアをつくる、例えばトヨタがつくられるものがまた世界に入っていくという、そういう相乗効果を狙っておりますので、長期になっていくというふうに、それをトライしながらやるというのが私どもが考えているベースでありまして、その結果、資本提携をやるという意味で、やはり長期にそれをお互いが組み合っていくんだということを、まず証明したいということと、さらには、私ども自身当然、例えば出資をするということになりますから、企業価値というものを考えます。 そういうパートナーのトヨタさんと共に進む先が、両社の企業価値を上げるものだと、そういうふうに考えておりますので相互出資という構造に至ったというのが私どもの考え方です。