お正月太りは食べてリセットへ! 代謝を高める10の食べ物
「代謝とは、複雑に織られたタペストリーのようなものです」と話すのは、世界的なヘルスケア企業「アボット」の栄養科学者であるメアリー・ワイラー博士。代謝に影響を与える要素は絡み合っていて、遺伝やストレスなど自分でコントロールできないものが多いけれど、1つだけコントロールできるものがある。それが食事だ。 代謝とは食べ物や飲み物をエネルギーに変える化学的プロセスであり、簡単に言うとカロリーを燃焼させることです、と話すワイラー博士。さらに細胞組織の構築と修復を助け、老廃物を排出する働きもありますと、「リバイタライズ・ニュートリション」の共同設立者で、『フィアー・ノー・フード』の著者であるダン・ルモインさんは付け加える。また、たんぱく質や食物繊維、鉄分などの一部の栄養素は、体のパフォーマンスを上げるためにさまざまな働きをします、とワイラー博士は話す。 たんぱく質の消化に必要なエネルギーは、炭水化物や脂肪の処理に必要なエネルギーよりも多い。そのため、毎食脂肪分の少ないたんぱく質を優先的に摂取すると、全体的なカロリーの燃焼が促され、代謝が向上する可能性があります、と説明するワイラー博士。一般的に、「1回の食事で25~30gのたんぱく質の摂取を目標にしてください」と続ける。 さらに、水溶性食物繊維の1つであるプレバイオティクスは、分解されずに消化管を通過し、腸内善玉菌のエサとなる。「腸内の善玉菌は水溶性食物繊維を食べて、利用可能なエネルギーに変換します」と説明するワイラー博士。この働きによって、代謝が促進されるという。同じように、プロバイオティクスが豊富な発酵食品も、この “善玉菌” を腸内に供給し、体のすべての機能を最適な状態に保つのに役立ちます、と彼女は続ける。 また、安定したカロリー燃焼を維持するには鉄が不可欠です、とワイラー博士。「鉄は酵素反応の触媒として働き、より大きく複雑な分子を分解して燃料にするのを助けます。軽度の鉄分不足で起こる最初の副作用の1つにだるさや倦怠感があり、代謝が低下します」と彼女は続ける。 代謝の仕組みを理解したところで、次は代謝を高める食品を食事に取り入れてみよう。「代謝は1日では変わりません。バランスのいい食事、適度な運動、適切な睡眠を続けることで改善できます」とワイラー博士。それではさっそく、代謝にいい食品をご紹介。