「そうだ町中華に行こう」猛暑のスタミナ補給、達人に聞いた魅力と3つの名店
全国のお店を訪れた達人がお気に入りの3軒
マグロさんがお気に入りのお店も教えてもらった。まずは東京・浅草にある『博雅』。 「ここの女将さんはなんと元ミス日本! 90年以上続く老舗で、腕のいい料理人のお婿さんが来てくれた“婿中華”です。オススメは、創業当時の味を今のお婿さんが苦労を重ねて復活させた博雅のシュウマイ(5個550円)。これがたまらなく絶品」 続いて、同じく都内の新馬場にある『あおた』。 「店主とお母さんでやっている“親子中華”なんですが、店主が矢沢永吉さんファンでリーゼント頭! 僕たちは“リーゼント中華”って呼んでます(笑)。野菜たっぷりの中華丼(750円)やタンメン(700円)など、どれもガツンとうまい」 3軒目は横浜・阪東橋の『酔来軒』。 「80年以上の歴史を持つ王道の町中華。現在の3代目店主が作る名物料理、酔来丼(500円)が、おいしくてコスパも抜群。ご飯の上にネギ、もやし、メンマ、チャーシューといわゆるラーメンの具材と、揚げ焼きした目玉焼き。特製タレをかけて目玉焼きを崩しながらいただくのですが、これが最高!」 一方でマグロさんによれば、 「“この店のこの料理をぜひ食べて”というわけではなく、“あなたの家の周りにもこんな魅力的な町中華はない?”という提言です。町中華文化を後世に残すためにも、ぜひあなたも“ここだ”というお店を見つけたり、自然とお店に呼ばれたりして(笑)“食べ支え”のためにちょっとだけお金を使っていただきたいですね」 とのこと。最後に、夏の推しメニューはやっぱり、 「冷やし中華ですよね。店ごとでかなり特色があり、奥深いです」 今年の夏は、ぶらり町中華、探しに出かけませんか? 教えてくれたのは……下関マグロさん●フリーライター。2014年より「町中華探検隊」のメンバーとして町中華を食べ歩き、記録している。現在CSテレ朝チャンネル『ぶらぶら町中華』に出演中。主な著書に『町中華とはなんだ 昭和の味を食べに行こう』(北尾トロ・竜超と共著/角川文庫)など。 取材・文/住田幸子