ウェブサイトを成長させるウェブ解析士マスターの心得と手法とは?
求められているのは、ウェブサイトを成長させるための道筋
現在、私はDNPのコーポレートコミュニケーション本部にて、自社サイトの運営に従事していますが、かつてこの世が平成だった2011年から2018年まで、多くの得意先のウェブサイト解析を担当していました。 EC/金融/メーカーなど、約150社のさまざまな形態のウェブサイトのアクセスデータを分析し、コンテンツ改善やウェブサイトリニューアルに向けた解析レポートを作成していました。 そこで大変身に染みてわかったことは、解析レポートを見たお客さまが本当に欲しいのは、アクセス数値の増減報告ではなく、「ウェブサイトを成長へ導くための道筋」だということです。自社のウェブサイトが目指すべき理想の姿はどのようなものか、そこに辿りつくためには何をするべきか、具体的なアドバイスを求めています。 ウェブサイトというのは各社各様で、どんなサイトにも当てはまる成長の道筋はありません。そこで、サイトそれぞれに適した成長の道筋をつくるために、これまで私がウェブ解析士としてどのような支援をしてきたか、その方法を少しお話ししたいと思います。
デジタルメディアの中長期計画を立てる
最近は「ワイドモニター」や「ウルトラワイドモニター」と呼ばれる横長ディスプレイを使う方が増えてきました。 そんな時代の視聴環境に合わせて、ウェブサイトのデザイン面、機能面を刷新して、「そろそろリニューアルしたい」「かっこよくしたい」と考えるのはウェブ担当者としては当然で、すばらしいことです。大変激しく同意でございます。 しかし、いざ金額面を考えると、ポケットマネーでは済みません。通常のリニューアルで数千万円、システム改修を伴う大規模リニューアルであれば数億円が必要になることもあります。そしてリニューアル後には必ず、さまざまな「で、どうする?」がやってきます。 「誰が運用するの?」 「新しいコンテンツ枠を立ち上げたけれど、誰がコンテンツを更新していくの?」 「何を目標にするの?」 そこで必要になるのが「デジタルメディア3ヵ年計画」です。 オウンドメディア、ソーシャルメディア、ペイドメディア、それぞれで3年後に達成したい目標を立て、どのような方法でそこに辿りつくかの進路を描くものです。