能登半島地震、食を通じて今私たちができること
食の魅力にあふれた能登半島
昨年7月、ある食通の知人にお誘いいただき、人生で初めて能登半島に食旅に行きました。金沢は毎年行っていましたが、その先の能登となると、同じ石川県でもちょっとハードルが高く、それまで行く機会がなかったのです。
旅はリムジンバスの遅延で能登行きの飛行機に乗り遅れるトラブルからスタート。小松空港から金沢、金沢から七尾と飛行機・バス・電車を乗り継ぎ、どうにか到着。朝の6時半に家を出発し、七尾に到着したのは16時。海外旅行並みの時間をかけてたどり着いたわけですが、その苦労も一瞬で吹き飛ぶ口福が能登にはありました。
初日のディナーで訪れたのは七尾の一本杉通りにある日本料理「一本杉 川嶋」。築94年の有形文化財でもある元万年筆屋をリノベーションしたとても素敵な一軒家。
「一本杉 川嶋」の岩牡蠣は、「幻の牡蠣」と呼ばれます。その日提供する分だけを激しい能登の海流の中を潜って取ってくるそうで、今まで見たこともない特大サイズ。「人生最高の牡蠣!」と思わず興奮してしまうほど、ピュアで美しい味わいに感動しました。他にも取りたてのとうもろこしなど、能登の食材の魅力をたっぷりと堪能させていただきました。全国から食通が集まってくるのも納得です。
「一本杉 川嶋」でも使用している「鳥居醤油店」の醤油も絶品で、特に「だしつゆ」は自然な味わいでどんなお料理も格上げしてくれる万能選手。お土産に購入して以来、オンラインショップで大量に取り寄せて毎日のように愛用中です。
※2024年1月現在、実店舗・オンラインショップともに休業中。
翌日はイタリアンオーベルジュ「ヴィラ・デラ・パーチェ」へ。周りに何もない海沿いの一軒家で、店内に入ってすぐ目を奪われるのが一面の海。
お店の前が海なのですが、窓の枠がまるで絵画の額縁みたいで、美しい海の絵を見ながら食事しているような感覚に。能登の野菜や海の幸を使ったお料理とお店の雰囲気は、遠くてもまた来たいと思わずにいられませんでした。