能登半島地震、食を通じて今私たちができること
包丁では龍泉刃物さんと、黒崎刃物さんからすぐに支援品が届いたとのこと。こうした周辺で応援する人たちの輪が広がってきています。
柏原さん:彼らは持ち出しでやっているので、まずは食材を購入する費用が足りません。現地シェフの言葉を借りるなら、お菓子や缶詰は届いていますが、現地で必要なのは温かい料理です。そのために何ができるかを考えたいと思います。被災していない、そしてシェフではない我々ができることは、現地にかけつけて足手まといになるのではなく、彼らに必要なものを届けることです。それは、私たちが使わなくなったものを送るのではなく、本当に必要なものです。ライフラインが動き始めている中、彼らが望んでいるのは料理を作るために必要な支援だと思っています。
――私も投稿で拝見しましたが数百人規模の料理となると、中途半端な量の食材は使いにくいですよね。食材からメニューを組み立てるのも大変でしょうし。
柏原さん:これまでも述べましたが、現地で被災された方は何が必要なのかを想像したいと思っています。もちろん私たちができることには限界がありますが、私はまず、被災しながらも炊き出しをしているシェフを応援したいと思っています。
今、彼らは横のつながりがとてもあるので、どこかの炊き出しグループに応援すれば、問題のある被災地に届くと思います。シェフたちの思いは「温かいものを食べて元気を出そうよ。自分たちができることはおいしいものを届けること」だと思っています。我々はまず、それが叶うように支援しましょう。できることから始めればいいし、それが一番すべきことです。まずは行動しましょう。それは募金でも、正確で伝達の必要性がある情報の拡散でも、何でもいいと思います。ただそれが、被災者の役に立つことなのかを考え、行動すべきだと思います。