阪神・森下 首位打者獲りを鯉の司令塔・坂倉の前で堂々宣言「いいスタートダッシュを切りたい」
阪神・森下翔太外野手(24)が5日、大阪市内の「ミズノオオサカ茶屋町」で開催されたミズノ社主催のトークショーに広島・坂倉と出演した。来年25年の開幕戦は広島と激突。鯉の司令塔の前で堂々と「首位打者獲り」を宣言した。苦手バッテリーを攻略し、ロケットスタートに成功すれば初のタイトルも見えてくる。来季は中堅から右翼方向への安打数増を重要視。打撃の勲章を狙う若虎がオフシーズンに磨きをかける。 既に森下の狙いは定まっていた。それは来季のロケットスタート。出演したトークショー内でファンから「獲りたい賞はありますか?」と質問されると、マイクを構え、食い気味に即答した。 「首位打者です!ホームラン、打点は付いてくるものかなと。打率(の賞)は、技術がないと獲れないと思っています」 過去の反省点は明確に覚えていた。1年目の昨季、2年目の今季を振り返った上で浮き彫りとなった課題の一つが出遅れだ。「前半戦に思うような結果が出なかった」。その課題を克服すれば目標とする初のタイトルも見えてくるはずだ。来季は“三度目の正直”で、開幕からフルスロットルで臨む覚悟だ。 「いいスタートダッシュを切りたい。後半戦に強い自信があるので、前半をもっとしっかり戦えればいいかなと思う」 来季の開幕戦は敵地のマツダスタジアムで広島と対戦する。今季は相手司令塔の好リードに大苦戦。坂倉が阪神戦で先発マスクをかぶった試合は8試合だった。結果は30打数5安打で打率・167、0本塁打。また広島戦の対戦打率・198は同一リーグではカード別ワースト。来季開幕戦の“前哨戦”となったトークショーでは屈辱を喫した相手に早くも宣戦布告した。 「リードもそうですけど、坂倉さんは後半戦、凄い勢いで打っていた。捕手であれだけ打撃成績を伸ばせる方。打撃でも負けないように頑張りたいです」 首位打者という大きな目標に向かうため、今オフは広角打法の習得に着手する。「引っ張り傾向の強い打者」。そう自身の打撃を分析。中堅から右翼方向への安打数を増やすことができればおのずと打率も向上する。オフシーズンはスイング軌道から見直し、打率向上を見据え徹底的に打撃を磨く構えだ。 「センターから逆方向への打球がもっと間を抜けるようにしたい。自分の成績だけじゃなく、そこができればもっとチームに点が入ると思う」 11月に開催された「第3回プレミア12」では全試合4番として出場した。個人では首位打者、チームとしてはリーグ制覇。来季を最高のシーズンにするため侍ジャパンの主砲は、よーいドンからエンジン全開で突き進む。 (松本 航亮) ○…トークショーで森下は26年WBC出場への意欲を口にした。11月に開催された「第3回プレミア12」では侍ジャパンの4番として打率・357、1本塁打、9打点と活躍。大谷など現役メジャーリーガーの参加も予想される2年後のトップチーム入りへ「結果を残して、アピールした上で堂々といきたい」と力強くうなずいた。まずは来季、虎の中軸として数字を残すことに意識を向けた。 ○…森下は野球用具へのこだわりとして佐藤輝、大山も絡んだエピソードを披露した。入団時にグラブが合っていないことに気づき、佐藤輝から譲ってもらったそうで「輝さんが外野をやるとき用に作ったもので、それを大山さんが外野を守るときに使って、今は自分が使っている。大山さんが形をつけたグラブなんです」と告白。生え抜きドラ1の中軸トリオが手にしてきた“相棒”を愛用していることを明かした。