タトラスのダウンジャケット「ドミッツィアーノ」が 不動の人気ナンバーワンであり続ける理由
「DOMIZIANO」は、ブランド独自のパターンに加え、身頃に配されたダーツや前振りのアームといったイタリア仕込みのテーラリング技術によって、体にぴったりと沿う立体的なシルエットが生み出される。
その流れるようなラインを描くシルエットは、「着用時だけでなく、ハンガーに掛けたときも美しい」といわれるほどだ。 フィット感は時代に合わせてミリ単位でアップデートが繰り返され、現行モデルでは、ジャケットやニットなどのインナーにも対応できるようややゆったりめに調整されている。 ただ、スリムなダウンジャケットを作るには、ダウンの量を減らす必要がある。そこでデザインチームは、ダウンの質によって保温性を高めたという。
TATRASが目をつけたのはポーランド産のホワイトグースダウンだ。 一般的にグース(ガチョウ)はダック(アヒル)より体が大きく、より大きく質の高いダウンボールを採取できる。そのため、ダウンボール内に大量の暖かい空気を蓄えることができるため、少量でも十分な暖かさを担保することができるのだ。 さらにこのホワイトグースダウン90%にフェザーを10%ミックスするという黄金比率によって、アウトドアブランドのダウンにも引けをとらない暖かさを実現する。
こだわりのディテールが醸成する圧倒的な高級感
そんな「DOMIZIANO」の造形美を際立たせるのが表地だ。
驚くべきことに、表側の生地には、イタリアを代表する高級服地ブランド、ロロ・ピアーナ社と共同開発したスーパー150sのウール×シルク生地が使われている。
この「150s」という数字は、原毛の細さを示すもので、数字が大きいほど細くなり、生地は薄く、なめらかになる。スーパー150sは高級スーツに使われるクラスの生地だ。さらにウールにシルクをブレンドすることで、表面にシルク特有の上品な光沢やとろけるような肌触りが生まれている。 デリケートな生地かと思いきや、糸の時点で耐久性のあるはっ水・防汚加工を施す「Rain System」を採用しているため、実用性も高い。 裏地にはロゴがプリントされた高密度ナイロンファブリックで、ジップにはラグジュアリーブランドにも供給するイタリアのランポ社のメタルパーツを採用。こだわり抜かれたディテールの数々がこのモデルにラグジュアリーなイメージを付与している。