市場の行方左右する? 個人投資家「ロビンフッダー」の存在感
マネーゲーム感覚で銀投資がブーム化?
最近、個人投資家の存在感を象徴したのは「銀」です。銀が投資対象として注目を浴びることは稀ですが、ロビンフッダーの間では銀投資がブーム化しています。銀価格に連動するETFの保有者数は7月入り後に垂直的な伸びを示し、それが銀価格上昇の一部を説明しているようにみえます。正直なところ、なぜロビンフッダーが銀に注目したのか解せない部分がありますが、本質的にはカネ余りがもたらしたマネーゲーム感覚の取引流行があるように思えます。 こうして考えると金融市場の行方を予想する上で、ロビンフッダーの動向を読むことが重要になってきそうです。注視すべきは、やはり米政府の家計支援策でしょう。現時点で予想されている経済対策としては追加で1200億ドルの現金給付、失業保険上乗せ給付の部分的延長などがあります。それら支援策が予想通り実施され、外出を伴う支出機会が抑制される状態が続けば、ロビンフッダーの投資が活発化する可能性が高いと思われます。
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