【佐藤ブゾン貴子さん】衣装デザイナーとして更なる高みを目指し渡ったパリで挫折、「相貌心理学」「夫」との運命的な出会い
引き続き、相貌心理学士の佐藤ブゾン貴子さんに話をお聞きします。ブゾンさんの取材は、ブゾンさんと夫が営む東京・八王子のガレット店『cafe de la poste』(カフェ ドゥ ラ ポスト)で行いました。八王子駅から少し離れた住宅街にあるガレット店は、家庭的な雰囲気がただよう居心地のいいお店。「地元の方もよく来てくださるのでついおしゃべりしちゃうんです。ガレットを食べたい、ちょっとお話をしたい、気軽に足を運んでくれるといいですね」。取材後にはガレット店のある「みずき通り商店街」で撮影をしました。どの店を訪れても「撮影いいよ!」「どうぞ」と快諾、地元でのブゾンさんの人望の厚さを感じた瞬間でした。 後半では、ブゾンさんが相貌心理学に出会い、ガレット店をオープンするまでをたどります。ファッション業界に身を置きさらなる高みを目指しフランスへ留学、そこで感じた挫折、夫・エリックさんとの出会い。どんなことがあっても常に前へと突き進む力強い生き方には元気がもらえるはずです。(この記事は全2回の第2回目です)
両親の離婚に伴う引っ越し・転校がきっかけで、人の「顔」を見るように
ブゾンさんは埼玉県生まれ、父親の仕事で3歳の時に茨城県に引っ越しをします。一人っ子で自由奔放、自分の意見はしっかり伝える子だったため、「口も悪かったしわがまま放題だった」と振り返ります。当時好きだったのは、沢田研二さんとゴム段遊び。沢田研二さんの真似をして幼稚園バスの中では麦わら帽子を斜めにかぶって真似するのがブームでした。当時からおしゃれが好きで、手を動かして遊ぶのも好きだったそうです。 しかし、小学1年生の時に両親が離婚。3年生の時に復縁し再婚しますが、その間に学校でいじめや嫌がらせを受けました。離婚中に母と過ごした先では大人に嫌われないよう常に周りに気を遣っていたことを明かします。
「当時はまだ離婚が一般的じゃなかったんです。いじめられたり、私もそれに負けないように対抗したり。母親と一緒に家を出たのですが、居候先が祖母や叔母の家だったので大人に嫌われないように、自分の居場所を作るのに必死でした。転校先の学校でも、嫌われない・いじめられないようにいつも気遣っていました。その頃から人の顔を見るようになり“この人はこういう人だな”と分かるようになっていたと思います」 当時好きだったのが、人に洋服をおすすめすること。お小遣いで母親に洋服をプレゼントしたり、友人の洋服をスタイリングしたり。高校時代もファッションが好きで、愛読書は雑誌『CUTiE』『流行通信』『high fashion』。発売日には書店に行き、どのファッションが好きかを友人同士で言い合っていたそうです。そんな時に雑誌で見たファッションショーに応募、当選し招待されました。そこで見たショーに感銘を受け、服飾関係の大学へ進学することを決意。東京へ行きます。