新型コロナ禍に奪われそうなマジョルカ・久保建英と巨人・坂本勇人の最年少記録
世界中で猛威を振るってきた新型コロナウイルスが、サッカー日本代表のMF久保建英(RCDマジョルカ)、プロ野球の坂本勇人内野手(巨人)に達成の期待がかかっていた2つの歴代最年少記録更新を消滅へと追いやりそうだ。 久保は歴代2位の若さとなる18歳5日でフル代表デビューを果たした、昨年6月のエルサルバドル代表との国際親善試合から、中央大学2年生だった金田喜稔が1977年6月の韓国代表との定期戦で決めた19歳119日の日本代表最年少ゴール記録の更新を期待され続けてきた。 久保自身も「いつまでも(歴代最年少ゴールと)言われ続けるのもあれなので、早いうちに決められれば(言われるのも)終わりになりますからね」と話していたが、東京五輪世代を中心とした陣容で臨んだ昨夏のコパ・アメリカを含めてこれまでに7試合、計266分間にわたってプレーしてきたなかで、ゴールネットを揺らす瞬間はまだ訪れていない。 昨年11月はフル代表ではなく、東京五輪世代となるU-22代表の活動に専念。今年に入ってからは新型コロナウイルスの影響で、フル代表の活動そのものが休止を余儀なくされてきた。スペインのラ・リーガ1部も中断を強いられてきたなかで、今月4日には19歳になった。 しかし、ここにきてアジアサッカー連盟は3月と今月に予定していた、カタールワールドカップ・アジア2次予選の計4試合を、それぞれ10月と11月の国際Aマッチデーに開催することを決めた。 新型コロナウイルスの感染状況次第で再検討される可能性もあるが、現時点で日本代表は10月8日にミャンマー代表とホームで、同13日にはモンゴル代表と敵地で対戦。11月シリーズでは12日と17日にタジキスタン、キルギス両代表とともにホームで対戦する日程が組まれている。 一方で9月の国際Aマッチデーに関しては、現時点で未定となっている。ただ、アジアサッカー連盟と国際サッカー連盟が協議し、新型コロナウイルスを取り巻く現状と今後を見すえた上で10月と11月の開催を判断しただけに、国境をまたいでの移動を伴う国際親善試合の9月開催は難しいだろう。 次の活動が10月となり実際に久保が招集されたときには、8日のミャンマー戦を19歳126日で迎える。平時が続いていたとしても、今年からU-23代表となった東京五輪世代の活動に専念していたかもしれない。 それでも、3月と6月に続いて9月の代表活動までも白紙にして、43年ぶりの代表最年少ゴール記録更新の可能性をも消滅させようとしている新型コロナウイルスの存在は残念でならない。