受験予備校「ニチガク」が教室を閉鎖、債務整理へ 共通テスト目前
大学受験予備校「ニチガク」を運営する「日本学力振興会」(東京都新宿区)が教室を閉鎖し、破産申し立てを視野にいれた債務の整理に入ったことが5日、明らかになった。同社の代理人弁護士名の文書が教室の出入り口に掲示された。大学入学共通テスト(18、19日)を目前に控えた受験期で、利用していた受験生に影響が出そうだ。 【写真で見る】共通テスト直前に閉鎖 教室の出入り口に掲示された文書 掲示文書は4日付。「ご案内」と題し、同社から依頼を受けたとする都内の弁護士名で「現在債務の支払いに窮する状態にある」とし、破産申し立てを視野に入れた債務整理を行う予定だと説明。別の張り紙では、教室内に保管されている私物を持ち帰るよう生徒や保護者に求めた上で「多大なご迷惑をおかけいたします」と謝罪している。 5日午後、教室の出入り口は閉鎖され、内部の照明は消されていた。問い合わせ先電話番号は呼び出し音が鳴るものの対応しない。 X(ツイッター)ではニチガクに通う受験生とみられるアカウントから「朝予備校に行ったら破産してたんだけど」と投稿があった。 同社のホームページによると、ニチガクは西新宿を拠点に40年以上の指導実績がある。少人数制をうたい、2023年度に大学受験した生徒は165人だった。【斎藤文太郎】