1970年「大阪万博」から約半世紀を経て“人間洗濯機”が復活!?「サイエンス」が世界へ!
11月、海外事業担当の吉澤一郎さんは、単身オーストラリアに乗り込んだ。訪れたのは、大陸の北東に位置するケアンズ。世界有数のリゾート地だ。 早速、地元のホームセンターへ足を運ぶ。一面に並んでいるのは全てシャワー関連で、吉澤さんは「売り場スペースや商品数は、日本よりもはるかに規模が大きい。シャワー文化の本場だと感じる。勝機はある。ファインバブルの技術を使った商品はまだ販売されていない」と前を向く。 翌日は五つ星ホテルに売り込むが、ライバルがひしめき合う中、「ミラブル」は市場を切り開くことができるのか――。
ニッポンの“泡”が宇宙へ かつてない挑戦
「ミライ人間洗濯機」の開発に一定の目途がついた「サイエンス」の平江さんは、万博に向け、新たなプロジェクトに動き出していた。 訪れたのは、ベンチャー企業「GOCCO.」(岐阜県大垣市)。ここの事業の一つが気球の打ち上げで、10年間で200機以上の実績がある。 「シャワーの原理模型をバルーンで成層圏まで打ち上げて、その時に、水(泡)がどのように出ているのかを見たい」。 装置の中の水はシャワーのように噴射されると容器の下に溜まり、循環して再び噴射される。まずはこれを成層圏に打ち上げ、自由落下による無重力に近い環境下での泡の状態を知ろうというのだ。 うまくいけば、万博で展示の目玉のひとつになるかもしれない。無重力空間で水を制御し、少ない水を循環させるシャワーが可能なら、「人間洗濯機」が宇宙でも使えるという証明になる。 打ち上げには大きなリスクもあるが、万博まであと500日…平江さんの闘いはギリギリまで続く。
テレ東プラス