いびきの治療法はご存じですか? 「CPAP療法」「レーザー」それぞれのメリット・デメリットも医師が解説!
いびきに悩んでいる人の中には、治療を受けようか考えている人もいると思います。いびき治療には色々な種類がありますが、中でも効果が高いと知られているのが「CPAP療法」や「レーザー治療」です。それぞれどのようなメリット・デメリットがあるのかについて、「東京イビキクリニック新宿院」の篠原先生に教えていただきました。 [この記事は、Medical DOC医療アドバイザーにより医療情報の信憑性について確認後に公開しております]
いびきは治せる?
編集部: そもそも、いびきはなぜ起きるのですか? 篠原先生: いびきは気道の狭窄で起こり、主に下記のような原因があります。 ・鼻の狭窄 ・喉の狭窄 ・骨格(顎の大きさ) ・肥満 ・お酒やタバコなどの生活習慣 ・睡眠障害 ・ストレス 編集部: 様々な原因が考えられるのですね。 篠原先生: はい、そのため治療法も様々です。鼻の狭窄に対しては、鼻通りを改善させるために内服やレーザーによる治療をおこないます。また、喉の狭窄に関しては組織を一部切除したり、切らないレーザー治療をおこなったりすることもあります。加えて、鼻や喉、肥満などの原因に関わらず使えるCPAP療法もあります。そのほかにも、ダイエットや生活習慣の改善などで治療できることもあります。 編集部: いびきの原因は様々で、それによって治療法も異なるのですね。 篠原先生: そのとおりです。そのため大事なのは、自分のいびきの原因は何かということについて、診察を受けてしっかり調べることです。また、原因が1つとは限らず、複数の項目に当てはまる患者さんも非常に多くいらっしゃいます。いびきといっても耳鼻科や内科などの専門分野にこだわらず、総合的にアプローチしていくことが重要です。 編集部: 複数の原因が重なっていることも多いのですね。 篠原先生: 当院のデータでは、受診した半分近い患者さんが2つ以上の原因を抱えていることが多く、3つ以上の患者さんも3割以上いることが分かっています。 編集部: しっかり診断し、原因を明らかにすることで適切な治療をおこなうことが可能なのですね。 篠原先生: はい。そのため、いびき治療に携わる医師はいびきの原因が耳鼻科や内科だけでなく、不眠症などの精神科の領域にまたがることもあるなど、多くの可能性を考える必要があります。1つの原因に対してのみ治療しても、ほかの原因が残っていると結果的にいびきが改善したと感じられない場合も多いのです。 編集部: 医療機関での治療に加えて、場合によってはダイエットなど生活習慣も改善しなければならないのですね。 篠原先生: 実際、当院では「他院で咽頭を拡げる手術はしたけど、肥満と生活習慣に関しては特に何も治療されなかった」という患者さんが、減量することでいびきが改善した場合もあります。診察する医師が患者さんの現状を理解し、様々な角度からアプローチしていく努力が大事だと思います。最近の研究結果で、いびきが最も改善したケースは医療機関を受診した患者さんに多いということも判明しているので、しっかり医師と相談することも必要です。