「それは自殺未遂です」と言われて驚いた。踏切に突っ込んだ私が考えていたこと
ストレス社会で問題視される「うつ病」。人によってストレス耐性の差はありますし、もしうつ病になったとしてもその症状も千差万別です。私も激務に追われて診断を受けて休職した経験があります。 そんな私が精神科を受診するきっかけとなったできごとを当時の症状とともにご紹介します。身に覚えがないか参考にしてみてくださいね。
とにかく何か口に入れていないと気がすまない
私の身に起きていた症状のひとつに「食欲増進」がありました。普段の食事はもちろんですが、間食の回数や量がどんどん増えていったのです。その理由は「どれだけ食べても満足感が得られないから」でした。
たとえば、焼肉のようなこってりした食事をもりもりと食べて、ビールや日本酒を飲み、さらにシメのラーメンを食べて替え玉までするというありさまでした。 そして、仕事の外回りの合間にはコンビニでスナック菓子を買ったり、スターバックスのフラペチーノやタピオカドリンクという甘くてハイカロリーなものを飲んだりしていました。 外食しない日も、深夜に食事をして、寝る前に夜食をとり、不眠気味なので寝酒として日本酒をびんごとラッパ飲みすることが習慣だったのです。 客観的に見れば病的におかしい生活を送っているわけですが、周囲からは精神的、身体的に参っていることに気づかれませんでした。なぜなら、「ごはんを食べられているから」です。そして私も同じく「食べられてるし大丈夫」と思い込んでいたこともあり、精神的につらいという声をあげられないままでした。“うつ病=食べられなくなる”というイメージは自他ともにかなり強かったみたいです。 こうして周囲にも自分でも気づきにくい症状を抱え、治療を受けることもないまま、うつ病の状態は悪化していきます。
あわや大惨事!受診を決めた決定打
自分でも気づかないうちにうつ病が悪化していた私は、「つらいけどみんな同じようにつらいから頑張らなきゃ」とか、「同期は頑張って結果を出しているのに自分は何もできない」と自分を責めるような思考回路になっていきました。 ぐるぐると考えてしまうせいで夜は眠れず、毎日寝不足です。それがたたって外勤中もぼんやりすることが増え、コンビニの駐車場で車を停めて仮眠することもたびたび。そんな生活が嫌になり、「ちょっとケガをして物理的に仕事ができなくなれば眠れるのでは」という考えに陥りました。 ある日の仕事中に私は遮断機の下りた踏切の前で停車していました。もうすぐ電車がやってくるというところで、ブレーキから足が離れて車がゆっくりと動き出します。「これでケガすれば眠れる」と本気で考えていました。