「日本はUFOのホットスポットだ」アメリカ国防総省がまじめに指摘 日本政府はどう考えている?「想定外」を議論する必要性
加えて、浅川衆院議員は「民間機の飛行に支障が出るなど、航空安全上の懸念もある」と語る。確かに、AAROによるとUAPは民間機が飛行する高度に出現している。万が一、衝突した場合のことなど考えたくもない。 こうした点を踏まえ、浅川衆院議員はUFO目撃を報告しやすい社会環境の必要性を訴える。「『UFOを見た』と話す人が変な目で見られるようでは言い出しにくい。注意喚起や対策の検討にも支障が出る」 【取材後記】 UFOについて語る時、「信じるのか、信じないのか」という都市伝説や陰謀論の議論に行き着くことは少なくない。私は「信じない」立場で生きてきたし、それ以上は考えてこなかった。 ただAAROが「未解明」とするUAPがあることも事実だ。出現したことを前提にすると、さまざまな論点があることが分かる。 三上編集長はこんな指摘をしている。「UFOを短絡的に『宇宙人の話』に飛躍させると、冷静な議論ができなくなる」。これは安易に陰謀論に結びつける態度も同様だろう。
浅川衆院議員は国会で政府にUFOについてただす理由を、こう述べている。「政治において『想定外の事象』を議論することは必要だから」 UFO以外の事例も考えれば、想定を超える災害などは現に発生している。「あり得ない」という先入観から思考停止に陥ることこそ、危険なのかもしれない。狭い視野で物事を見ていた自らの姿勢を、今では反省している。 UFOを巡る議論の今後は見通せないが、未知の存在や技術が現実になるケースは多々ある。今では当たり前になったインターネットやスマートフォンも、そうだったのだから。