「G」のみに与えられし特権【1】Z432に比べ35万円ほど安い150万円で販売され、人気モデルに
シリーズ:「G」のみに与えられし特権【1】1971年式 日産 フェアレディ 240ZG 【画像13枚】エアロ・ダイナノーズは、FRPで構成され、バンパーはスチールを芯にウレタンでカバーされている。フェンダー内の“ミミ”は、ハコスカGT-Rと違い、標準ボディと同様に残されたままなのも240ZGの特徴。より幅の広いタイヤを履くためには、ミミの処理をするしかないのだが、オーナーは、オリジナル重視で加工をせず、適度な車高とギリギリの太さのタイヤを履かせ、バランスを取っていた 1969年10月に誕生したフェアレディZに、アメリカで販売され好評を博していた240Zが追加設定されたのは1971年11月。 2.4リットルのL24型エンジンを搭載した240Zには、ベーシックなZと上級グレードのZ‐L、そして最上級グレードのZGが設定された。L24型エンジンは、L20型エンジン同様に直列6気筒のSOHCながら、150psのハイパワーを発揮。S20型エンジンを搭載するZ432に10ps劣るものの、空力に優れたGノーズを標準装着したZGでは、Z432と同じ210km/hの最高速を標榜した。 さらに最上級グレードとなるZGでは、全長が190mmも長くなるエアロ・ダイナノーズ(通称:Gノーズ)を備え、オーバーフェンダーも装着していたから、ルックス面ではZ432よりも魅力的であったといえる。一方で、高度なメカニズムを備えた高価なS20型エンジンを搭載するZ432に比べ、車体価格は大幅に抑えられ、35万円ほど安い150万円に設定されていたため、240ZGは、初代フェアレディZを象徴する人気モデルとなっていった。
Nosweb 編集部