日章学園は6発大勝! サウサンプトン内定のFW高岡伶颯が3得点2アシストの大暴れ
第103回全国高校サッカー選手権大会1回戦(29日、西目1―6日章学園、フクダ電子アリーナ)3大会連続18度目の出場の日章学園(宮崎)は、6-1で西目(秋田)に勝利して2回戦に進出した。イングランド・プレミアリーグのサウサンプトンへの加入が内定しているFW高岡伶颯(れんと、3年)が選手権初得点を含む3得点2アシストと躍動。目標に掲げている一大会20得点に向けて上々の滑り出しを見せた。 今大会最注目の日章学園の大器が圧巻のゴールショーを演じた。0-0の前半10分、ゴール前のこぼれ球に反応したFW高岡は、右足を振り抜いてネットを揺らす。スタンドの仲間に向かって笑顔でガッツポーズを見せたが、これは序章に過ぎなかった。 「この選手権では点を取ってチームを勝たせたい。まずは日本一になってから(欧州に)飛び出したいなと思う」 言葉通り、前半17分にはすぐさま追加点。左クロスを左足でトラップすると、相手DFを交わして左足でゴールへ流し込んだ。さらに、「3点の中で一番いい」と自画自賛した前半追加タイムの3点目は、左FKから166センチの小柄な身体で目いっぱいにジャンプして頭でボールを地面にたたきつけた。前半だけでハットトリック。両足、頭と多彩な得点パターンを見せ、さらに2アシストで視野の広さも示した。 昨年のU-17W杯インドネシア大会では4試合4得点の活躍。イングランド・プレミアリーグのサウサンプトンへの加入が内定している背番号14には、原啓太監督(43)も「何でもないところからチャンスを作ってくれる。得点力は日本一」と信頼する。 指揮官が「サッカーが大好きで、素直で、負けず嫌い」と評する教え子に対して「倍の6点は取れた」と〝注文〟を付ければ、高岡も「4点から6点は取れた。決め切れない部分があったので、調整したい」。すでに求められるプレーは高校生レベルを超えている。 今大会の目標は20得点。歴代最多は第87回大会で鹿児島城西のFW大迫勇也(現J1神戸)が記録した10得点で、更新を狙う。物おじしない高岡は「もっと注目してもらって、もっとプレッシャーをもらいたい」と強気に言い切った。有言実行まで、あと17点。31日の2回戦、矢板中央(栃木)戦でさらにゴールを量産する。(山下幸志朗) ■高岡 伶颯(たかおか・れんと) 2007(平成19)年3月12日生まれ、17歳。宮崎・三股町出身。小学2年から三股サッカースポーツ少年団でプレーを始め、三股中を経て日章学園に入学。昨年11月のU-17(17歳以下)W杯では4試合4得点。今年はU-19日本代表に選出。同6月にイングランド・プレミアリーグ、サウサンプトンに加入が内定。FW。166センチ、63キロ。