「えっ…、ホント!」自転車をたたまずに乗せられる!? SNSでも反響! JR西日本を走る観光列車「ラ・マル・ド・ボァ」の魅力とは
●自転車をそのまま乗せられる観光列車
昨今、瀬戸内国際芸術祭など、さまざまなアート活動が行われる瀬戸内。また、本州と四国山地に挟まれ風や雨が少ないので、サイクリングに適したエリアでもあります。 【画像】おしゃれな内装にも反響多数の観光列車を画像で見る(4枚) 本州から四国へ渡るサイクリングロードとして有名なのは、瀬戸内の西側に位置する瀬戸内しまなみ海道です。しかし、四国の玄関口である瀬戸大橋を自転車で通るのはNG。サイクリストは、フェリーか電車を使って自転車を運び込むしかありません。 そんななか登場したのが、JR西日本の観光列車「La Malle de Bois(ラ・マル・ド・ボァ)」です。2016年、JRグループ6社による岡山での大型観光キャンペーンをきっかけに運行を始め、土日を中心に瀬戸大橋などを行き来しています。
アートやビューといったキャンペーンテーマに基づいた白い車体には、旅にまつわる絵や言葉を大胆かつおしゃれにデザイン。 車内グルメなどのおもてなしはもちろん、サイクリング人気の高まりを受けて、自転車をそのまま収納できるサイクルスペースが設けられているのが特徴です。 さらに、瀬戸内らしく、航海者に時を知らせる「八点鐘」という鐘を鳴らして、始発の沖山駅から発車します。 ラ・マル・ド・ボァは行き先別に4種類あり、それぞれ紺地に白いピクトグラムのヘッドマークを掲げています。 錨のヘッドマークがついたのは、岡山駅から宇野駅へ向かう「ラ・マル せとうち」です。宇野は、瀬戸大橋ができる前は四国へつながるフェリーの港町として賑わい、現在は、宇野駅舎がモノトーンで大胆にアート化されています。 「ラ・マル しまなみ」は、架け橋のヘッドマークをつけて広島県尾道駅や三原駅へ向かいます。尾道は古くから文学や映画の舞台であり、瀬戸内しまなみ海道の玄関口です。 また、「ラ・マル 備前長船」が、炎のマークをつけて焼き物や漁港の鍛冶の産地を通り、岡山県日生(ひなせ)駅へ向かいます。 本州から四国へ入るのは、香川県琴平駅へ向かう「ラ・マル ことひら」です。こんぴらさんで親しまれる金刀比羅宮が船の神様であることから、車体には帆船のヘッドマークをつけています。 ラ・マル・ド・ボァは2両しかない小さな列車ですが、自転車は最大8台までそのまま乗せられます。また、岡山駅5番乗り場には自転車組立場が設置されており、組立や解体に利用できます。