大逆転でオリンピック2連覇を果たした堀米雄斗!スケートボードの魅力が詰まった史上最高の大会「パリ2024オリンピック」スケートボード・男子ストリート種目
【ラン2本目】
終始安定した滑りを見せるベテラン、リヒャルドが中盤で「バックサイドクルックドグラインドノーリーキックフリップアウト」にアップデートし89.31ptとスコアを伸ばした。度重なる怪我から復活し続けたベテランが初のオリンピックの舞台でそのスキルを発揮する。 堀米も1本目のフルメイクに続き少しでもスコアを伸ばしておきたいところだったがラストトリックをミスしてスコアアップならず。そして更なるスコアアップで他にプレッシャーをかけておきたい白井もスコアアップとはならなかった。 この流れを感じ取り引き込んだのがアメリカの優勝候補コンビだ。まずは1本目で完璧なランとはならなかったナイジャ。いきなり「ノーリーヒールフリップバックサイドリップスライド」というアップデートしたトリックでスタートすると、高さのある「スイッチフロントサイドキックフリップ」、ギャップトランスファーの「キックフリップフロントサイドボードスライド」、ラストトリックには1本目で手をついてしまった「ノーリーバックサイド180ノーズグラインド」もしっかり修正し完璧なランを披露し93.37ptとトップに立った。 1本目の同様の構成を完璧に決めスコアアップすると予想したがまさかのスタートからアップデートを実行し完璧に決めるあたり「流れが来ている」と感じとったのか、さすがのスキルと経験値だ。 この流れに乗ったのがジャガー。1本目でハイスコアを出せずかなりプレッシャーのかかる場面だったが「ノーリーハーフキャブ50-50グラインド」で勢いよく飛び出すと「トレフリップ」、「フロントサイドフィーブルグラインド」とリズムよく繋ぐとバンクオーバーのトランスファーで「スイッチバックサイドリップスライド」、ラストの「スイッチバックサイド180 5-0グラインド」までこちらも完璧に決め切り91.92ptと2位につけた。プレッシャーのかかる場面でしっかりリカバリーするメンタルタフネスを見せつけた。 ラン終了時点で暫定首位がナイジャ、2位にジャガー、3位に白井、そして4位堀米と続いた。スコアこそナイジャから堀米までは3.47pt差しかなかったが、それ以上のポイント差があるような雰囲気を感じた。
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