大逆転でオリンピック2連覇を果たした堀米雄斗!スケートボードの魅力が詰まった史上最高の大会「パリ2024オリンピック」スケートボード・男子ストリート種目
【ラン1本目】
まずはトップバッターのリヒャルドが今大会のハイクオリティさをいきなり証明するランを披露。ハンドレールでの「ヒールフリップフロントサイドリップスライド」でスタートしていくと、「バックサイドテールブラントスライド」、「バックサイド180ノーズグラインド」とテンポよく繋いでいき、ラストトリックにはハンドレールでの「ビックスピンヒールフリップバックサイドボードスライド」を完璧にフルメイクし87.85ptとトップバッターの緊張もなんのその、決勝全体を引き締めるスタートを切った。 この雰囲気に引っ張られるように続くケルビンもフルメイクで87.25pt、連覇のかかる堀米も今大会で最後まで練ったというランをしっかり披露し89.90ptと1本目から全開のライディングを見せた。 さらにこの流れを凌駕したのが日本の白井だ。予選では1本目にミスしたハンドレールでの「シュガーケーングラインド」をしっかり決めスタートしていくと、「キャバレリアルバックサイドテールスライド」、「アーリーウープフロントサイド180ボードスライド」などと「トリック」セクションで出してもおかしくないハイレベルなトリックを繋ぐ。ラストは自身の名前がついた「ソラグラインド(アーリーウープフロントサイド180 5-0グラインド)」まで完璧に決め切りソードセレブレーションのパフォーマンスも飛び出し90.11ptとここまでの最高スコアをマークした。前回の東京オリンピックでは果たせなかった初の決勝の舞台で白井が躍動した。 続く優勝候補のナイジャもラストトリックまでは完璧な滑りを見せたがラストトリックの「ノーリーバックサイド180ノーズグラインド」の着地で手をついてしまい87.06と少し減点された。同じく優勝候補のジャガーは中盤の繋ぎトリックでまさかのミスが出てしまい出遅れた。1本目終了時点でこの大会が生半可なフルメイクでは勝てないと各ライダーが感じたのではないだろうか。
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