パリオリンピック男子バスケ日本代表トム・ホーバスHCは熱弁した「まだベストのバスケットボールを全然していない!」
【ドイツに勝つチャンスは絶対にある】 ── そのほかに、この1年でさらに成長・変化した選手はいますか。 「富樫(勇樹)もうまくなりました。たぶん、河村がいて熱いコンペティション(競争)があるから、富樫もうまくなったんだと思います。それからマコ(比江島慎)も落ち着きが増しました。 そして、馬場(雄大/長崎ヴェルカ)のディフェンスもうまくなった。特にオンボールディフェンス(ボールを保持しているプレーヤーに対するディフェンス)。Bリーグで外国籍選手を相手によくディフェンスをやっているから、オンボールディフェンスがよくなったと思います」 ── 昨年のワールドカップでは、始まる前に「目標を達成したいですか?」と選手に直接確認していました。今回も同じようにやるのですか? 「毎回、やっていますよ。みんなの口から聞きたい。『目標のベスト8できる?』『自信ある?』と。簡単なことですけど、大事です」 ── みんなからは「自信あります」という答えが返ってきましたか。 「はい、そうですよ。新しい選手が入ると、いつもそれをします」 ── ワールドカップで目標(オリンピック出場権の獲得)を達成したことによって、トムさんの言葉を心から信じる選手も増えたのではないかと感じています。 「まぁ、でも、去年も信じたと思うよ。僕は自分の口から『信じています』と聞きたい。本当に信じていないんだったら、それは嘘じゃないですか。嘘はないと思います。今回のほうが自信はあるかもしれない。ワールドカップで3勝して、みんなの自信がすごく上がっていると思います」 ── 対戦相手について聞きます。ドイツとフランスはどちらも昨年対戦しましたが、それぞれ相手チームのカギとなる選手を教えてもらえますか? 「ドイツはいいチームですよ。キープレイヤーはデニス・シュルーダー(ブルックリン・ネッツ/PG)やフランツ・バグナー(オーランド・マジック/SF)。強いチームなので、どうやってドイツに勝つかをすごく考えている。簡単に答えは出ないけど、ディフェンスとかリバウンドがもうちょっとうまくなったら......とか。 昨年の試合、前半はあまりよくなかったけど、後半は勝っていた。あの試合で日本はまだベストのバスケットボールを全然していない。だから絶対、勝つチャンスはあると思います」