パリオリンピック男子バスケ日本代表トム・ホーバスHCは熱弁した「まだベストのバスケットボールを全然していない!」
【河村と富永を成長させたW杯の経験】 ── 昨年のワールドカップでは渡邊選手とホーキンソン選手の出場時間が長く、彼らふたりの負担は大きかったと思います。その部分では、かなり大きなヘルプになりますよね。 「すごい助けになりますよ。間違いない。この3年間、ストレッチ4(外からシュートを打てる4番の選手)の選手を探しました。いろいろな選手を使った。谷口(大智/島根スサノオマジック)、井上(宗一郎/越谷アルファーズ)、マシュー・アキノ(群馬クレインサンダーズ)......いろいろな選手を探しました。 ルイが入ったことで、(それまで)もうちょっと強くなりたかったポジションが一番強いポジションになると思います。ルイがコートに出ると、相手は絶対にルイを見るじゃないですか。だから、ほかの選手たちの仕事はもっと簡単になると思いますよ」 ── 八村選手の加入だけでなく、チーム全体としても成長や上積みがありますよね。特に若い富永啓生選手や河村勇輝選手は、昨年のワールドカップからかなり成長したのではないでしょうか。 「間違いないです。ワールドカップの経験がすっごい大きいと思います。あの経験がなかったら、今回のオリンピックの目標(ベスト8)は作れなかったと思う。ワールドカップのドイツ戦、河村はあまりよくなかった。緊張もあったかもしれない。でも、あの経験によって自信もついたので、パリは大丈夫かなと思います」 ── 富永選手はNCAAネブラスカ大のエースとして経験を積みました。 「富永選手は自信、もう満タンじゃないですか。そこは問題ないと思う。相手チームがスカウティングをすると、彼には3ポイントシュートの怖さがあるじゃないですか。だから彼は(相手の対策に備えて)ドライブインのプレーがうまくなったと思っています。 去年まで、ドライブインでのシュートやオフバランスのシュートはよくなかった。けれど、昨シーズンの(ネブラスカ大での)バスケでドライブインの判断もうまくなったと思います」