広島V2のカギを握る22歳・鈴木誠也の4番構想
セ・リーグの監督が一堂に会するセのファン・ミーティングが27日、横浜市内で行われ連覇を狙う広島の緒方監督がWBCにも出場した“神っている”鈴木誠也(22)の4番構想を明らかにした。「昨年以上の成長が見られた場合」という条件付きだが、4番に起用される可能性は高く、黒田博樹の引退で戦力ダウンした広島の連覇を引っ張るキーマンになることは間違いなさそうだ。 開幕前恒例のセのファン・ミーティングでは、例年、緒方監督から衝撃発言が飛び出すが、今年は「4番鈴木誠也」構想が明らかになった。 WBCに出場した侍ジャパンに田中広輔(27)、菊池涼介(27)、鈴木が持っていかれ、3人を欠いたままオープン戦を戦った広島は、打線が低調で4勝11敗2分の成績しか残せずに12チーム中11位で終わっている。勝ち星だけで言えば“最弱”と揶揄される巨人よりもひとつ少ない12チーム中最低の4勝。チーム得点「44」は最下位で、チーム打率.217も巨人、楽天に続きワースト3だった。 緒方監督は、「タナ(田中)、キク(菊池)、マル(丸)の1、2、3がウチの看板。引っ張ってもらいたいし、キーマンになる」と、WBC組の3人が加わることで、開幕からは打線が一気に活性化することに期待を寄せているが、「課題は4番バッター」と言う。 オープン戦では、新井貴浩(40)、松山竜平(31)、エルドレッド(36)、丸佳浩(27)の4人が4番を打った。新井は打率.214、0本、0打点でソフトバンクとの最後の3試合では続けて4番を打ったがヒットがなかった。松山は打率.156、1本2打点と低迷。エルドレッドも2本、5打点と一発は出たが、打率は1割に満たなかった。丸が打率.354、0本7打点だったが、1番・田中、2番・菊池、3番・丸の1、2、3番は、崩したくない考えのため4番起用はよほどのレアケース。そこで緒方監督の頭の中に浮かんできたのが、“神っている”鈴木の4番構想だった。 「4番目以降は、昨年MVPの新井を据えているが、(現在)彼の状態はいい。開幕で4番に座る可能性は十分に高い。だが、鈴木誠也に昨年以上の成長が見られれば、4番に据える考えもある。もしプレッシャーがかかって成績が落ちるなら、他の誰かを入れなくちゃいけないでしょうが」