累計会員1000万人を突破する企業も…健康志向の上昇により“必須”となった食事管理アプリのさらなる台頭
■すべての人の『専属栄養士』となり、食事管理の“伴走者”でいたい
会員数は2015年以降、右肩上がりで増加。コロナ禍の2020年以降は、2019年の1.3倍以上の増加率だった。そして今年3月現在、ついに累計登録者数は1000万人を突破。男女比は女性7割、男性3割で、女性の年代割合は30代以下が6割となっている。こうした現在の状況に、多田さんも「当初のBtoB想定からターゲットを変え、これだけたくさんの個人ユーザーの方々にご利用いただけるようになるとは想像していませんでした」と喜びの声を挙げている。 これまで順調に推移してきたが、「ユーザーの方々が求めるものをつくる」ことは創業当初から変わっていない。コロナ禍を経て人々の健康志向は高まり、それに合わせて健康系・食事系サービスもかなり増えてきている昨今、さらに選ばれるサービスとなるために努力している点とは? 「すべての人の『専属栄養士』となり、食事管理の“伴走者”でいたいと考えています。そのことが皆さんにも伝わるよう、未来さんの話す言葉やUI(ユーザーインタフェイス)、UX(ユーザーエクスペリエンス)などサービス設計に努めています」 継続率を上げるための仕掛けとして、100点満点で1日の食事の点数をつける「あすけん健康度」を、30点、60点という点数も出せるようにしている。平均点は50点程度のため、60点は良い方だが、ユーザーがさらに良い点数を目指して頑張っている。 「他にも、1週間の日付が表示されているカレンダーに3食記録すると、その日の日付の周りの円がすべて色づくようになっています。こちらも欠けていると気になってしまうので、『せっかくならきれいな丸で揃えよう』と思われる方も多いようです」 ユーザーは、「記録を続ける」「自分の体を知る」「ダイエット」など様々な目的でサービスに触れている。しかし、一番メリットとして感じてもらいたいのは「ご自身が食べているものに興味を持っていただき、食習慣を客観的に見ていただくこと」だと多田さんは言う。 「これまで『あすけん』はダイエットをしよう、との意識をお持ちで、意欲の高い方に多くご利用いただいてきたと思います。元々減量のために食事管理を続けていくことはとてもハードルが高いことです。そのハードルをなるべく低くすることができれば、より多くの方の食生活改善がかなうのではないか、と考えています」