「不登校」を経験していることが、入試や就活では逆に“アピールポイント”になりうる深い理由
【理由1:勉強は技術だから、誰でも習得できます】 私が「勉強は技術だから、誰でも習得できるんだよ」と言うと、子どもたちは驚くようです。 たとえば、「100mを6秒台で走る」「絵を上手に描く」には、持って生まれたセンスも必要です。 でも、勉強はどの教科にも「この通りやればできるようになりますよ」という習得方法が確立されていて、習得すべき内容について書かれている教科書と問題集があり、答えが用意されていて、答えの解き方まで明示してあります。「流行」もありません。
私の生徒の中には、取扱説明書も見ずに、ゲームを習得していく子が大勢います。マリオカートでさえうまくできない私からすると、「絶対、勉強のほうが簡単だよ‼」と思うのです。障害のある生徒たちの学習指導も行ないましたが、伸びなかった生徒はいませんでした。 勉強は技術、誰でも習得できます。しかも、勉強はノーリスク! 自転車の練習は転べば痛いけれど、勉強で怪我をすることは、ほとんどありません(たまに、コンパスの針を刺す子がいるくらいです)。
そして、リターンは、半端ないです! その土台は、中学3年間分の勉強でつくることができます。 【理由2:小学校の勉強は捨ててよし! 中1から中3までの範囲に集中してOK】 たとえば、小学校2年生から中3までの8年分の勉強を始めるとき、まじめな生徒ほど小学校2年生の教科書からやり直す必要があると考え、小2の全教科、小3の全教科、小4の全教科、小5の全教科……と、その膨大な量にひるんでしまうことがあります。
結論から言えば、それはしなくて大丈夫です。小学校の内容からやり直さなくていい理由は、文部科学省の学習指導要領にあります。 ■中学校の学習には「小学校の学習内容」も含まれている 小・中学校の教育は義務教育、「15歳で社会に出るにあたり、おおよそ困らないように知っておくべき内容」がカリキュラムとして組まれていてその内容を学習します。 中学の学習内容は、小学校の学習内容を復習しながら、知識を積み上げる形になっています。つまり、中学の学習範囲は、小学校の内容をレスキューしながら進められる仕組みになっている、ということです(下図) 。