メルセデス EQAからメルセデスAMG GT 63 4MATICまで真夏に乗る最新型メルセデス・ベンツ4台一気乗り
しかし都会は言うまでもなく、あらゆる日本の交通下でも、それらしく使うには環境を選ぶ車であることは間違えない。走行モードも装備も、もちろん性能も十分に体験できないままあっという間に試乗時間は終わり、車から降りるとV8ツインターボエンジンのものすごい熱気が身体を包んだ。そんな熱さと暑さに負けない人でなければ乗る資格がないと思えるような、ハイパフォーマンスカーであった。
「メルセデスAMG GT 63 4MATIC+ クーペ」の価格は標準車両価格が2,750万円。試乗車は2シーターであったが、100万円ほどのオプション価格を支払えば4座モデルも選べる。(4座の後席にも座ってみたが、もちろんミニマムで、911と同じくらいのスペースであったが、ちゃんとブルメスターの後席用スピーカーもついていたので、駅まで送ってもらうなどの短時間ならそれなりに使えそうだった)
メルセデス・ベンツ CLE 200 カブリオレ スポーツ
4台目の試乗となったのは2リッターのガソリンエンジンにISGが組み合わされた「CLE 200 カブリオレ スポーツ」。幌の屋根を持つ4座オープンで、メルセデス・ベンツには代々こういうモデルが必ず一台はラインナップされている。もちろんFRモデルで9Gトロニックのミッションが組み合わされ、150kW/204PS/320Nmのパワーを持つ。
空気を乱したりせず、乗員がオープンでも快適に過ごせるように装備されたエアキャップ、エアカーテンなど装備も満載だし、進化した「ハイメルセデス」である、音声認識MBUXを搭載する。さらにルーティン機能もあるそうで、車外の温度が30度を超えたらシートベンチレーションを入れる、登録したエリアに入ったら(空気が汚いなどの理由で)窓を自動的に閉めるといった設定も可能だという。
価格も車両本体価格で936万円、各種オプション装備で1,100万円ほどにもなるが、かつて500SECで世の中に陽の目を見た、するすると電動モーターで伸びてくるシートベルトアームからベルトを受け取り、炎天下にも関わらずあえて幌を上げて走り始めた瞬間、その自然で心地よい感覚がうれしくなった。 走行性能も乗り心地も飛びぬけたものは持っていないが、オープンにして気負わず、雲の流れや都会のビル群などを眺めつつ走ると、絶対的な性能だけが自動車の魅力ではないということをあらためて認識する。
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