アセットマネジメントOneが考える日本株の5つの着眼ポイント、次の選択肢たり得る日本株ファンドとは?
そして、大きな変化を踏まえて運用会社には、この変化を捉えて成長を続ける企業を見極める「目利きの力」が求められているとした。アセットマネジメントOneは、運用力を高める努力を不断に行い、優れた企業を確信をもって見極めるリサーチ力、最適なポートフォリオ構築能力、そして、幅広い投資ユニバースの確保を進めている。中でも、要となるリサーチ力については、企業とのエンゲージメントを深化することに努め、2024年4月にセクターアナリストやESGアナリスト、エコノミストやストラテジストなど総勢46名からなる「リサーチ・エンゲージメント・グループ」を創設したという。「世界にも例がないほど、充実した日本株のエンゲージメント・チームを設けることで、他の運用会社にない付加価値を実現したい」と語った。
そのうえで、現在の市場環境にふさわしいと考えられる3本のアクティブファンドを担当する3人のファンドマネージャーを紹介した。1人目は、「DIAM割安日本株ファンド」を担当する安西慎吾氏。安西氏は、同ファンドについて2019年4月から担当し、TOPIX(配当込み)を大幅に上回る運用成績を残している。このファンドは、単なるバリュー株(割安株)戦略ではなく、割安株の中で業績が改善する企業に選別投資するという狙いをもって運用している。その業績改善期待を確かなものにするには、企業とのエンゲージメントが重要になるという。安西氏は、運用について「変化をとらえるカタリスト(変化を加速させるきっかけ)」が重要と考え、「バリュー・トラップ(株価が割安解消の上昇をしない状態)」を回避することに努めている。
「新光日本インカム株式ファンド(3カ月決算型)」を2022年8月から担当する吉澤朋哉氏は、「配当利回り」と「長期的な配当の安定性・成長性」を軸に投資魅力度の高い銘柄を選定する同ファンドについて、「過去10年間の配当成長率は年10%に達している。安定性と成長性を兼ね備えた投資戦略として非常に魅力的なファンド」とした。そして、高配当に着目したファンドでありながら、「競争力をみるROE」を重視し、ROEについては、担当アナリストとの協議を常に行い、自分の独善で企業価値を決定しないことを徹底していると語った。