かんぽ不適切販売問題 特別調査委が会見(全文2)民営化前から行われていた
経営幹部の責任を調べる必要があるのでは?
朝日新聞:朝日新聞の藤田と申します。よろしくお願いします。1つ、苦情の件数を減らすことが目的化してたというくだりが本編で出てくるんですけれども、いわゆるこれは苦情がたくさん噴出しているのも隠してたということ、隠そうとしていたっていうことなんでしょうか。そこをちょっと補足していただきたいのが1つと、あともう1つ、ガバナンスについて実態が把握できてなかった、体制が構築されていなかった等書いてあるんですけれども、その実態を把握できてなかった原因についてはどういうふうにお考えなのか。そして、責任については今回調べる対象じゃないということでしたけれども、だとすると市場に対する説明責任もありますし、これから役員、あるいは経営幹部の責任を調べる必要性というのはあるんじゃないかと思うんですが、そこはどうお考えかお願いできますでしょうか。 寺脇:お答え申し上げます。まず苦情を隠していたのではないかというところでございますが、苦情を隠していたというふうには私どもは捉えておりません。苦情は苦情として対応しようとしていた。その苦情をただ生かしきれなかったというふうに考えています。と申しますのは、苦情の件数を減らそうという努力はしておりましたんですね。これは報告書の中にも書かせていただいておりますが、対策を策定して苦情を減らそうと。ところが、残念なことは苦情を減らすということが目的になったと。苦情を分析して、その背後にある原因というものを確定して、解明して対応していくというところまで到達できずに苦情を減らそうと。そこに集中したために、例えば苦情の判断基準について考え直してみたり、あるいは個別の対応策を講じてみたりということで、総合的には成功したとは言いがたかったということかと思います。
基準変更は減らすことが目的ではなかったのか
朝日新聞:すいません、ちょっと質問が悪かったかもしれませんが、苦情の基準を変えたことが減少の大きな理由だったと書かれていますが、その基準を変えたのは減らすことが目的だったということではないんでしょうか。 寺脇:これはどうも調べていきますと、ほかの関係の民間の生保さん等とも比較をされたようでして、同じような基準でということでお考えになったというふうに私どもは聞いております。 朝日新聞:基準変更の目的が減らすことだったということではないわけですね。 寺脇:はい。 朝日新聞:分かりました。 司会:よろしいでしょうか。 朝日新聞:あと先ほどのガバナンスの点も少し補足いただけますか。 早川:すいません、質問をもう一度お願いできますでしょうか。 【書き起こし】かんぽ不適切販売問題 特別調査委が会見 全文3へ続く