かんぽ不適切販売問題 特別調査委が会見(全文2)民営化前から行われていた
今までの体制に無理があったのではないか
テレビ東京:テレビ東京の滝田ですけれども、3ページ目のところにあります具体的な数字でお伺いしたいんですけれども、違反疑いのある事案のうちで販売実績が優秀とされる募集人の方が全体の26%を占めていると。優秀とされる方は実数では1.4%だったわけですが、問題案件の26%を占めているということは実際に今までの保険商品の募集に際して、かなり無理な体制があったということをこれは示唆しているもんなんでしょうか。 逆に言いますと、それだけ優秀だとされる方がこういうような問題を起こしてしまう仕組みというのをがらっと変えるためにどうしたらいいのかということをもう少しお伺いできたほうが分かりやすいんではないかと思いまして、お伺いしたいと思います。 早川:ご質問ありがとうございます。先ほど認められた事実の中で、営業目標を達成するために販売実績が高い一部の募集人に依存せざるを得ない状況があったのは、全般的な傾向としてはあったのかなというふうに考えております。その営業目標に関しては、これはそもそもグロスの決定の仕方自体の問題があると考えているよりも、それが個人に配算されていく過程の中で、一部の募集人に対してその人の達成が難しいケースもあったと考えておりますので、この辺りに関しては見直しすべき事項として、その他の改善策の中に営業の実力に見合った、その他の改善策第5の、9ページ、5の営業の実力に見合った営業目標の設定と改ざん方法の見直しということで提言をさせていただいております。
提言した改善策は必要かつ十分か
伊藤:もう1つの質問として、営業実績の高い人でも全部やっているわけじゃなくて、やっぱり営業実績の高い人でもごく一部なんですけれども、いずれにせよ、こういうことをなくするためにどうしたらいいかっていう話にはなるんだと思うんですけど。8ページに書きましたけれども、募集状況を可視化、録音、録画するっていうことを本当にきちっとやれば、相当数の不適正な募集は、僕は本当にきちっとやればもうゼロになるかもしれないと思ってますけども、できるんではないかと。だからこれをやろうと。おそらく来年の春ぐらいには試行されて、再来年度ぐらいには本格的にやられるんではないかなというふうに期待してますけれども。 こういう技術が非常に進んだ時代ですから、やろうと思えばできますし、数は違いますけど、別の保険会社でもすでにそういうことをやっておられる会社もあるようですから、かんぽ生命や日本郵便においてもこれをやることによって、相当、今までの問題は改善できるというふうに期待して、これも一番最初に書いたわけですけど。 テレビ東京:ありがとうございます。ちょっと補足的に短い質問なんですが、俗な言葉で言いますと、先ほどの1.4%の方がある意味では職場の中で表彰されたり、モデルになってこれを見習って頑張れというような雰囲気があったんじゃないかと思うんですけれども、それを変えていくためには今おっしゃったような策で必要かつ十分ということになるんでしょうか。よろしくお願いします。 寺脇:寺脇でございます。お答え申し上げます。報告書の中にも書かせていただいておりますので、のちほどご覧いただければと存じますが、本件の原因というのはさまざまでございますから、それに対応する方策も複数ございますので、複数の方策を同時に講じていく中で、解決され防止されていくものと考えております。 司会:よろしいでしょうか。