創業15年で年商100億突破「エコリング」桑田社長の生き方
成長の要因は?
──飛躍的な成長の要因は何でしょうか。 桑田社長:僕もお金持ちで潤沢な資金があれば、ブランドリサイクルブテイックをやってたでしょうね。お金がなかったから、買取しかできない。いつか店に商品を並べてやろうって野望はあったんです。結局、お金のほうが忙しくて、在庫を置けるような状況じゃなかった。商品がばんばん集まり、商品の在庫が高速回転し、高速に資金も回転していく、そんなビジネスモデルが確立されていきました。貧乏でよかったんです」 ──その後の変革は? 桑田社長: 大きく変革したのは、当時、質屋さん(質屋組合業者)のオークションに出入りできるようになって、これもプラスに働きましたね。当時いちばん大きいオークションは福岡(福岡協同組合の市場)にあったんですね。バッグだけで1500点くらい1日で競り落とされていくんです。エコリングでは、1500点くらいの出品量のなか、1500点持っていったんですよ。一気に倍になった。市場主からしたら、この人、倍にしてくれたって思うわけですよ、すげえな、と。ところが市場に買い付けに来ている全員が僕と名刺交換しながら、「もう、仕事辞められるんですね」って(笑い)。在庫を出しただけですけどね。それが噂になって、エコリングという会社が出入りし始めたら商品が増える、と。全国の市場にその話が行き渡って、僕らはどこにでも入れるようになった。 ──鑑定士の人材育成について教えて下さい。 桑田社長:鑑定士の人材育成というのは、9年くらいかけてやるんですが、僕らは半年でやってます。鑑定について僕はわかりやすく全部図解にしたんですよ。鑑定士は国家試験ではなく、会社ごとにいるものですから。当初は批判も浴びましたけど、今となれば、エコリングで鑑定やってましたと言えば、どこでも就職できます。それくらい優秀やと言われていて、今、120人くらい鑑定士がいます。