アールティとバイナス、工業教育向け「ROS 2・生成AIロボット教材」を開発
AI・ロボティクスプラットフォームを開発するアールティは1月9日、バイナスと共に工業高等学校などをメインターゲットにした工業教育向け「ROS 2・生成AIロボット教材」の開発に着手したと発表した。4月以降にバイナスからの発売を目指すという。 ロボットエンジニアリング事業を展開するバイナスは、全国の工業高校や大学を顧客とした工業用機器を取り入れたファクトリーオートメーション(FA)教材の開発に取り組んできた。アールティは、先端技術を中心に、大学や研究所向けのAI・ロボット開発プラットフォームや教材を国内外に提供している。 アールティによると、小・中・高校で必修となったプログラミング教育と同様に、AI・ロボット教育についても教員の間で教え方や教材の模索が続いているという。特に新学習指導要領に明記されているAIは、各単元や授業内においてどのように習得させるか、先端的で変化の速いAIの分野ではどのように情報収集するかが議論されている。 今回、両社が共通で取り扱っているデンソーウェーブの小型協働ロボットアーム「COBOTTA」をロボットとして、世界的にデファクトスタンダードになりつつあるオープンソースのロボット用ミドルウェア「ROS 2」を中心に、「Python」のプログラミング言語と生成AIなどの技術を取り入れ、3年間の授業に活用できる教材を開発する。 教材のターゲットとなるのは、工業高校や工業高等専門学校、ポリテクカレッジなどの職業訓練校。ロボット技術やAI技術の概要、プログラミング基礎、ロボット制御用ミドルウェアとROS 2、ロボットシステム実習に関する内容が掲載される予定だ。これにより、エンジニア教育に貢献していくとしている。